「最後の別れ」
俺がギブスで左腕を吊り
右肩からもデカい包帯を巻かれた
姿を見て聖川は
『お前それ大丈夫なの?』
俺は
『ああ、大丈夫すぐ治る』
鷹村さんが
『腕は確かだから、ところで流はさ、
地元を離れるんじゃねーか?』
俺は
『聞いてないですけど、その通りだと
思います。
前の親父なら良かったけど、
家が嫌なんですよ』
優次さんが
『やっぱそうだよな、そんな気がした』
乱丸さんが
『でも1年くらいはいるんだろ?』
俺は『保護観察の関係もありますし』
優次さんが
『ありがとな、治療費はいらねーから、
それから、中2で指名手配くらってる、
族つぶしに行ったって噂になってるぞ』
乱丸さんも
『ああ、今まで以上にお前らの首に
価値があるって事』
鷹村さんも
『要するに今まで以上に絡まれることも、
うぜーチームの勧誘もあるぞ、
困ったら言って来いよ』
俺が
『ありがとうございました、
あっ仲間が流星会に
修行つけてもらいたいらしいです』
爆笑して
『やっぱただのガキじゃねーな』
3人共
『いいじゃねーか、負けられねーな』
と言ってくれた
俺は
『これから徹さんのとこ行って来ます、
葬儀は色々あって身内のみって聞いたので』
鷹村さんが
『ああ、行ってやってくれ、あっ
梁山と揉める予定あるか?』
俺は
『そうですね、梁山の名前はほしいっす
今中学界は東西南北、中央の5カ所に分かれて、
南地区は制圧しましたけど、梁山は
南と西の中間なんで、見逃せないっす』
と笑い
『ありがとうございました』と
頭を下げて
車へ戻った
徹さんの家は地元から引っ越したので
近かった、
チャイムを鳴らすとお母さんが出て
『どうぞ』と疲れたようだった
徹さんの写真や特攻服を見ると
やっぱり涙目が流れた
『徹さん一条陸です、遅くなりました、
忍さん、カッコよかったですよ』
と声に出して
ゆっくり休んで下さい
と心の中で伝えた
お母さんが『あっ陸くん?』
と言うので『はい』
と答えると
『これ、徹が流さんの弟に渡すんだって、
楽しそうにしてたから、貰ってあげて』
と以前服やるからって約束のを
思い出し、楽しそうにしている
徹さんの笑顔を思い出し
声を出し涙を流した
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