「不器用な純愛」


「歩」


『歩(あゆみ)⁉︎何でここにいんの?』


と聖川と歩に聞いた


歩が

『あの、帝南の龍神の陸って見た事

あって、その時から見てただけだけど』


『だから、何でここにいんだって!』


歩は

『ごめんなさい』

と言った


俺は

『怒ってんじゃなくてさ、

危ねーじゃんこんなとこで1人で』


メルセデスに乗っていた

剛腕と拳のマークの入ったゴツい

2人が降りてきた


『俺達が流星会にボディガードを

頼まれたんだよ、この先横浜を背負う

中坊の連れだからってよ、

あと大事にしろよって言ってたぞ』


俺は

『すみません、ありがとうございます』

と頭を下げてた


聖川が

『要するに、南地区が騒がしくなってて

お前にも連絡繋がらねーから、

俺たちの地元に来て会ったんだよ』


俺は

『ああ、そう言えばいいじゃん』


聖川に

『いや、お前怒ってると思うからね

優しくしろよ、心配したんだから』


俺は

『いや、怒ってないし、聞いただけじゃん』


聖川は

『歩ちゃん、いいの?本当いいヤツだけど、

こうゆうタイプだよー?』


歩は

『はい、友達に支えてもらえてるのは

本当は優しいからだと思います』


聖川が

『たった4人で族潰そうとするからさー、

無茶苦茶すんなって言ってよ』


俺は

『待て待て、今会ったの2度目だから

そもそも全然話してねーし』


聖川が

『本当お前って優しく言えないかねー、

とりあえず送ってあげろよ』


歩は

『いや、まだ電車もあるし、

単車陸くんの家の方に置いてきたから』


俺は

『じゃあちょうどいいじゃん、

鬼貴族の車で単車取りに行こうぜ』


鍵付けっぱなしのガソリン満タンの車から

1番いい車のメルセデスを選んだ

鬼貴族のステッカーはソッコー剥がした


聖川が

『左腕大丈夫か?単車よりマシか』


俺は

『ああ、オートマ選んだわ、

事故って人を巻き込みたくねー』


聖川に

『人って、歩ちゃんをって言えよ』


俺はエンジンをかけ


『うっせ、皆んなに宜しくな』


と走り出した

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