「中坊最強の意地」

俺たちが見ながら話していると

もう鬼貴族はほぼ立っていない


高山兄弟と数人だった


兄貴が鬼貴族に

『よし、片付いたな、コイツ等

縛っとけ、高山兄弟と2、3人残せ』


鬼貴族のメンバーがボーっとしていると


今まで見た事がない程、忍さんが

『何だ?俺たちにやらせんのか?』

と冷たく言った


鬼貴族が仲間をガムテープと紐で全員を

縛り始めると


力也さんがセッターに火をつけ

『んーっ、やっぱムカついて力入るわ』


兄貴に

『徹の仇だ当たりめーだろ、バカが』

と小突かれた後、握手をした


兄貴が

『忍ー、高山兄は任せたぞ、おいガキ共

負けたら、俺なら引退する程ダセーぞ』


俺は

『ああ、弟は俺がやる』

龍善達も

『はい!絶対勝ちます!』と言った


俺は前に出た

『よし、No.2のデブ俺とタイマンだ』


高山弟は

『そんな怪我人のガキに、なめやがって』


聖川が後ろから

『やるなら絶対勝て!負けたら

もう涼に頭上がんねーぞ』


俺はふっと笑い

『それだけは嫌だね、俺は無傷の龍神だ』


と言い走っていった


高山弟が突っ込んできたが

思いっきり走り、

“グァチン"と響くほど

カウンターで

眉間に跳び膝蹴りを入れ

ふらついた所に

その場で飛び鳩尾、顎に

蹴りを入れ


高山弟は倒れた


今のタイミングは想定以上だった

流星会の喧嘩を見たのは

予想以上に大きかった


俺は右腕を仲間に挙げ、

兄貴も首を縦に振った


流星会の人が

『あれは血筋だな、喧嘩がよく似てるわ』

『ほーっ、中坊であれか、綺麗な喧嘩だ』


次は一馬だ残った鬼貴族に

『タイマンだ、かかってこい』


相手が近付くと“パパン"とパンチを入れ

自分の距離にして右ストレートを入れ

鼻を折り倒れた


一馬は俺とハイタッチをし、

兄貴に頭を下げ、兄貴も『おう』と応えた


『いいパンチだ、つーか腕太いな』

『ボクシングか、昔の優次みてーだ』



龍善が

『俺が2人やる、かかってこい』

真人は

『お前勝手にやってんな!』

龍善は

『テメー肋骨折れてんだろーが』


忍さんが

『2対2でやれ、真人は透の直の後輩だ』


真人が

『テメーのせいで、仕方ねーな行くぞ』


龍善は、ハイキックを顎に入れ、

相手がふらついた所に前に倒れ込むように

一回転して踵を顎に入れた


真人もいつものように、殴られても

避けずに殴り、首をロックし落とした


『龍善か、格闘技やればいいとこいくな』

『おお、運動神経の塊だな』


『真人は喧嘩屋だな、ヤンキー魂』

『落とすとこ見ると忍の影響か?』


2人も兄貴に頭を下げ

『よし、お前等休んどけ』


俺は龍善に

『お前あの蹴りいつから完成した?』


龍善は

『いや、なんか出来そうって思ったら

出来た』


俺は

『お前もか、やっぱ見取り稽古になったな』


龍善が

『前みたいにマジで組手しようぜ』

俺は

『ああ、筋トレも色んな格闘技も

取り入れよう』


それぞれが様々な評価をされたが


俺たちは何より全員で

『ワガママ聞いてもらって

ありがとうございました』


と頭を下げた


兄貴が

『忍ケリ付けて来い』


忍さんが

『はい!!』

と言った

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