「祭りの終わり」
反対車線を走って
先頭が少し見えて来た
一馬が
『おい、先頭はマズイだろ
主役か特攻隊だろ』
俺は
『俺が車止めしてやる、
あのRZ見付けたら勝負してーなー』
一馬は
『仲間同士は喧嘩禁止だろ』
俺は
『売られたらいいだろ、
今の自分の力知りたくねー?』
一馬が
『お前何かあったのか?』
俺は
『兄貴にやられた、手も足も出なかった』
一馬は
『そりゃしょうがねーだろ、相手が悪い』
俺は
『忍さんと徹さんには迷惑かけねーから』
一馬が
『お前本当負けず嫌いだな、
最後くらい仲間と合流出来ねーかな』
俺は
『台数少し減ったべ、見つからねーかな』
一馬が
『あれ違う?』
15台ほど前の白い甚平を指差した
『いた!!、つーかRZも!!』
俺は逆走し、突っ走ったら
いつの間にか先頭にいた
さっきのRZが横付けし、ガン見している
俺はガン飛ばしながら、吹かしまくったが
RZはさらに先頭へ行った
俺は忘れていた
『あっ特攻服見たー?と聞いた』
一馬は
『1人は獅王、1人はタンクトップだろ?』
俺は
『あー強そうだけど1人OBかなー?
現役がタンクトップとかねーだろ』
龍善と真人が隣に現れた
龍善が
『おーい目立ってんじゃねーかよ』
真人も
『先頭で喧嘩売ってんなよ』
と笑っていた
俺は
『気付いたら先頭だった』
と笑った
一馬が
『もう地元に近いな』
俺は
『龍善!!真人!!
もう解散だろ、コンビニ行こうぜ』
2人は手を上げた
コンビニに入ろうとすると
走ってた族2、3台と
レディースが7.8人別々にいた
この集会で目立ってた俺たちは
凄いと思われたようで
族には頭を下げられ、
レディースにはお疲れっす
と挨拶をされた
龍善と真人はコンビニで
カップラーメンを選んでいる
一馬と俺はタバコを吸い
コーヒーを飲んだ
龍善が
『お前の事がいいって綺麗な子
がいるから話してやれよ』
『ああ?ふざけんなお前勝手に』
と振り向くと
銀髪をなびかせた
凄まじく綺麗な特攻服の子は
『すみません、お疲れの所
荒田歩(アラタアユミ)です。
迷惑じゃなければ友達になって下さい』
チャラついてる子には
いつも俺はあっち行けとゆう感じで
手を振って終わらせるが
ビックリする程しっかりしている
俺は
『気を悪くしたら悪いけど、
こうゆう感じでよく話かけるの?』
歩は
『いえ、初めてです。
硬派じゃないと相手に失礼ですから』
俺は
『分かった、それならと番号を交換し、
今日は仲間と話したいから連絡する』
歩は
『ありがとうございます』
と言った
真人が
『外見派手でもああゆう
真面目な感じならいいのか?』
俺は
『いや、そりゃ中身だろ』
一馬も
『お前にしちゃ珍しいもんな』
俺は
『進展するのか分かんねーし、
よく見たらガキだと思ったかも
しれねーから、そう気にすんな』
と言いながら集会の余韻も重なり、
まだ単車の耳鳴りが止まらなかった
事もあり、中学生らしくわくわくしていた
俺は隠すように
『それより集会どうだった?』と言った
3人は『分かったよ』と言い
俺は
『RZ目立ってたべ、獅王って族
真人か龍善あいつら知らない?』
真人は
『あーもしかしたら先代の族かなー、
そんくらい主役になりてーなー』
龍善は
『すぐに主役になる日は来るだろ』
俺は
『すぐってお前の自信は
どっから来るんだよ』
一馬が
『俺は族の集会は最後かも知れねー
けど、すげー集会だったなー』
俺は
『いい事考えちまった』
龍善が『何だよ』
俺は
『特攻服皆んな文字と菊紋じゃん?
鳳凰とか般若とかカッケーべ』
真人と龍善が
『和彫みてーな柄かー、カッケーな!!』
一馬が
『お前達は三鬼龍だけどな』
とツッコミ
『鋭でーなーお前ー』
と4人で笑い騒いで
皆んなさすがに疲れていたのと、
お祭り騒ぎが終わって寂しさがあった
のでいいところで解散した
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