「祭りの終わりへ」

折り返しも全員が終了した

その頃俺たちは

走りも終盤に向かい

単車と車の排ガスの匂い

ツーサイクルエンジン

の甘いカストロールの香り

そして別れ

この日の事を忘れる事はない


キラキラ光る観覧車や

背の高いビルの繁華街を周り

海の近くの公園の前を通った

このエリアのナンパは有名だ

次々とナンパ車で渋滞中

15台くらいは並んでいた

硬派なチームが

ナンパしている車を

ベコベコに蹴り、

バットでぶっ壊していた

この台数で囲まれては

動くことも出来ない

車の前を単車で止められて

逃げる事も出来ないようだった


俺は

『あれやられたら

どうにもなんねーよな』

一馬も

『ナンパ狩りかー、

ナンパ嫌いだからいいけど』

俺は

『いい事言うなー、

ちょっとやっちまおう』


ピンクのネオン管で

目立つアメ車の横につけ

単車につけていた

特殊警棒でぶっ叩き

ガラスを割った

中に乗ってるヤツは

色黒でチャラついて

タトゥーを入れている


俺たちは単車から降りて


俺が

『俺よーナンパとか嫌いなんだわ、

出て来いよ、タイマンでやってやる』

そいつは

『すみません、勘弁して下さいと』

と言ってきた

俺は

『勝っても負けても

仲間連れて来たりしねーから、来いよ』


車の中から降りてくるヤツ、

頭を上げるヤツはいなかった


俺は

『行こうぜ、ヤル気のないヤツは

やってもしょーがねーよ』

と言い


一馬は

『ああ、お前そうゆうとこは真面目だよな』


俺は

『集団リンチも嫌いなんだよ』

一馬は

『ま、それやっちゃ終わりだけどな』

と笑って後ろに座り3段シートにもたれた


もうそろそろバラけるなー

と思いめちゃくちゃしだした

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