第41話「ジャニーK」
切符を買って
俺たちは電車に乗った
15分程度で着く距離だが
何か引き寄せる物を持っているのかも
しれない
龍善と席に座ると前に
ヤンキーっぽいが年は大分上だな
まあ大人かと思うヤツがいた
俺たちはタバコに火を付け、
電車に唾を吐き
着くのを待っていたら、
前の席のヤツが
『タバコを消して
お前等の唾も掃除しろ』
と言ってきた
俺は
『おい、うるせーぞ死にてーのか』
と言い
前のヤツと睨み合いになると
いつのまにか龍善が
『オラーっ』
と顔面に蹴りを入れ
電車の窓ガラスを突き破り
頭の半分は外へ出ていた
俺は
『ビックリするわー』
と言い
『ムカついちまったからよ』
と龍善は涼しげに言い
『着いたな、着くまでに
コイツの始末はギリ間に合った』
と降りて行った
[やっぱコイツは他の仲間とは
違うもんがあるなー]
と心の中で思いながら
龍善に
『お前道合ってんのかよ、俺あんま
覚えてねーぞ、
最初もヤンキー捕まえて聞いたし』
と言うと
『大丈夫だよ、南口降りてすぐの
2階だったはずだから』
『お前雑誌で覚えたろ?』
と聞くと
『ああ?ちげーよ』
と言うが
『完全に雑誌の行き方に書いて
ありそうな言い方なんだよ』
と2人で笑って南口を降りた
南口を降りると早速知らないヤンキーが
たまっていた
ここは横浜ではなく横須賀市なので
全く分からないヤツらだった
パンチパーマの作業着を着た暴走族らしい
ヤツ3人が声をかけてきた
『おい、お前等金出せよ』
ああ、コイツ等か忍さんが
気を付けて行けって言ってたヤツ等は
『ああ?歳下に恥ずかしくねーのか?』
と俺が言うと同時に龍善が
飛び膝蹴りを顔面に入れていた
龍善が
『俺等にカツアゲだ?100年はえーよ』
俺は
『まだやるか?俺等は隣町最強の帝南だ』
と言いもう1人座ってるヤツの顔面に
ケリを入れた
『行こうぜ』
と龍善に言いジャニーKへ歩いた
周りを見るとヤンキーが多かった
この辺はバイカーじゃなくて
暴走族が多いからヤンキーが
ガキの頃から多いいなと思っていた
ジャニーKへしっかり着くと
俺たちヤンキーにとっては
宝の山だった
ボンタンにドカン、短ランに長らん
白ラン、赤ラン、特攻服、などなど
山ほどあった
龍善に
『お前どれにすんの?』
と聞くと、
『やっぱボンタンに短ランだな』
と言い1つ取り
『この短ランに裏地は虎にして、
背中に風神、左腕に三鬼龍
右腕に喧嘩上等って入れてくれ』
と学ランを手に取り店員に言った
『裏地の色は?』
と店員が聞くので『赤』
と言い刺繍含めての値段を計算している
間に龍善はボンタンをパクっていた
当時は今のように防犯カメラが絶対に
あるわけでもなければ、
道にも多くなかった
『全部で11万と消費税だけど
10万でいいよ、2週間くらい
仕上げにかかるけど、
宅配?取りに来る?』
と聞かれ、当然住所は万が一の時
教えられないので、
『取りに来る』と言った
そのまま俺たちはジャニーKを
出て、龍善はすぐにボンタンに
着替えた
龍善に
『上はどうすんだ?寒いだろ』
と言ったが
シュルシュルズボンから長ランが
出てきた
俺たちははっはっはっと笑い
『お前いつの間にだよ』
と龍善に言うと
『一瞬だったろ』
と言い
また俺たちは爆笑した
2人でボンタンを履き
上着は短ランと長ランで格好がついたが
さすがに目立った
帰りも絡まれるか、さっきの奴等が
いるかと思ったが、いなかった
龍善は『よし、明日から刺繍が完成するまで
これで学校行くか』
『でもよ、敵も多いぞ、三鬼龍は市内で
本当は梁山だけだし、実際俺はまだ
狙われてるし、龍神背負ってるのも
原因の1つだと思うぜ?』
『いいじゃねーか、俺等が最強になれば』
『ふっまぁ退屈よりはいいな、あとは
雷神を早く決めねーと、森が学校
来ないなら真人もいいけどな』
『いい案だけどやっぱ帝南のヤツが
しっくりくるよな』
『まぁいいヤツ出て来るの待つか』
と話しながら、帰り道を歩いていたが
噂のアイツは突然戻って来た
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