第2話 薪ヶ丘中学へ

薪ヶ丘中学校へ


薪ヶ丘中学校の校門の出口には

ベンチがある。


バスの座席からベンチを覗いたら

白い短ランにボンタンにリーゼントの

"成田真人"(まさと)


ワイシャツに学ランをブーツカットにした

"正知勇"(いさむ)


天パーで体のデカいバッキーが居た。


薪ヶ丘中学の頭は勇だが

こいつら3人の中で有名なのは

ダントツで真人だ。


小学生で金髪のパンチパーマにし

盗んだ単車を乗り回していた

彼氏が隣にいても女をナンパするような

なんでもありのとにかく''危ないヤツ"


名前を売るのが好きで

喧嘩をすると必ず「俺が成田真人だ!」

と言うのがお決まり

この真人の幼馴染の2人が

勇とバッキーだ。


頭の勇は当然ヤンキーだが

なんというか、

一緒にいて不快にさせるタイプじゃない

この辺りでは2番手の

中学の頭であるだけはある


そうでなければ

真人のようなタイプを

納得させられないのだろう


もう1人のバッキーも

やっかいなヤツだ

隣の中学のヤンキーで有名だが、

俺は普段はいいヤツとゆう印象だ。


ただしキレると歯止めが効かない

大事件になりかねない事をする


中学生になりたての頃

勇と真人が単車で2ケツ(2人乗り)をして

バッキーは原付で走っていた時

勇と真人に原付を茶化された事に

ブチ切れたバッキーは

持っていた鉄パイプを

走っている単車のタイヤに投げて

勇と真人を事故らせたのだ。


追い討ちで、倒れている真人の腹を

持っていたサバイバルナイフで刺した。


この事件で一気にバッキーは有名になった

勇と真人は自分で事故ったと

言い張り事件にはならなかったが

3人は無免許運転で捕まった


まぁ12.3歳の事だ。

大した問題にはならなかったが

有名になるには十分だ



この3人トリオには

みな関わりたがらないが

俺の中学の勝以外のTOP5

光ちん、俺、聖川、豊、涼、は

仲良くはしていた。


人数が多いとは言え

俺の中学がこいつらトリオにすら

頭の中学と言わせるのには

勿論理由がある

こっちはこっちで

最強のメンバーが揃っている


2ヶ月前の事だ

俺と光ちんが学校の廊下で

バカ騒ぎをしていると

『うるせーな』と

言ってきたヤツ等がいたのだ


『てめーぶっ殺す』と

俺が4.5人いる奴等に

走って言ったその時光ちゃんが


『デカいヤツ半分残しといて』と

食べ物のように言うのだ

俺が『ああ』と言いながら

突っ込んで行った。


1人目は

1発目で平手で耳を叩き

鼓膜を破りながら

腹に膝蹴りを入れ

顔面に2発パンチを入れ

鼻を折った


『2人目っっ!』と言いながら

腹にパンチを入れ

倒れた所を上から何度も踏みつけた

光ちんに目をやると、すでに隣にいた。


俺はタバコに火をつけて

光ちんが殴り始めたのを見ていた

その喧嘩の仕方を見て


『は?』とゆう声が口から出ていた


光ちゃんは掌底

(顎にしたから上に衝撃を与える技)

で相手を浮かして

掴んだまま力いっぱい

自分の膝に叩きつけた


2人目は

鼻と口の間にパンチを右手で打ち

間髪入れずに

もう左手でパンチを

顔面に放った

「バチーン」と

破裂音のような音が聞こえる

鼻が曲がり歯が折れている


3人目は逃げていたが

俺は走って追いつき

『仲間置いて

1人で逃げてんじゃねーよ』

と言い

髪を掴んで

相手が後ろ向きのまま

ブリッジするように

逆さの状態で

背負い投げで投げた

俺は体勢を入れ替えたが

相手は普通の柔道

から見ると

体が逆さの状態だ

頭から

地面に叩き付けられた

そのままとどめの

かかと落としを

顔面に放った

鼻血と歯が折れた血で

顔はぐしゃぐしゃだ


さっきの場所に戻り

そこからは2人で

倒れている4人を

馬乗りに殴ったり、

蹴り飛ばしたりだ


倒れた1人が突然

ひゃっくりを繰り返して

痙攣しながら、泡を吹いて

息が出来ないようになった


それでも10分程度だろうか

暴力の嵐は止まらなかった。


俺たちは気が済んだので

学校から帰って

いつものように

集会を開いていたが

夜、家に電話があったと聞いた

ボコった1人が

(集中治療室にいると)

あと2.30分遅かったら

危なかったと聞いた


だが正直何とも思わなかった。

この頃の俺は何をしても

満たされずにいた。


これがキッカケで

俺は"極悪の陸"

光ちんは最強の頭と

呼ばれるようになった



光ちんは空手と

キックボクシングを自己流でやっていた

見事に喧嘩用に応用していた

いるんだ生まれつき

どんなスポーツを

やらせてもうまくやるヤツが


光ちんはいつも周りを見ていた

20人以上の荒れ果てた

中学生をまとめるのも

大変な事なのだろう


だから俺は特攻隊長とゆう

"治外法権"が気に入っていた

喧嘩に関しては

1番に突っ込むし

時には1人や2人で

近隣の中学へ乗り込んだ。

それが許される立場が

楽だし、自分に合っていた。

負けは許されないが

"上等だよ"と笑ってた。



俺たちが到着すると、

ビックリした顔で、

『えっそのバスどうしたの?』と、

勇が言う。


光ちんが普通の顔で

『買った』と言うと

やっぱやべぇなと笑っていた。


そりゃそうだろう、

原付や単車でもない、"バス"だ。


『今度車で遠征して遊ぶか?』

と光ちんが勇に言うと

イイねーとその場にいた

俺と真人意外の全員が言った


俺は『どっか潰しに行きてー』と

今日も空は青いと言うように

いつもの事のように言った。


"退屈"より"刺激"が欲しいのだ

真人といると

どっちが危なさ最強か

どっちが目立つか

競うように俺と真人の2人だけは

ヤンキーファッションだった


いつも夜になるまで

遊んで酒や、タバコを注意されたり

しながらはしゃいでいた。



真人と俺は

『白ランいいなぁ』と言うと

真人は『今度赤買うぜ』と言い

長ランと短ランどっちがいいか

真人の学校は学ランでいいけど

こっちブレザーだから

違う中学みたいで

気合い入ってんべなど話していた



だが、こいつとは

いつか揉める事になる

そんな気もしてた…

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