第11話 女神、転移よろしく

 コトハを待っている間に、反映されたであろうスキルのチェックをする。


 『スキル・オープン』。


Skill----------------------------------

【アクティブ】

剣術Lv.6(3up!)、刀術Lv.6(1up!)

拳術Lv.6(2up!)、体術Lv.6(1up!)

短剣術Lv.2(New!)、双剣術Lv.2(New!)

投擲術Lv.1(New!)


火魔法Lv.1(New!)、水魔法Lv.1(New!)

風魔法Lv.1(New!)、土魔法Lv.1(New!)

雷魔法Lv.2(New!)、影魔法Lv.2(New!)


魔力精密操作Lv.4(New!)、身体強化Lv.3(New!)

物理貫通Lv.3(New!)、魔力貫通Lv.3(New!)


アクア(New!)、マッチ(New!)

トーチ(New!)、クリーン(New!)

ウォーマー(New!)、クーラー(New!)


料理Lv.1(New!)、デッサンLv.1(New!)


(称)隷属契約、(称)成長促進Lv.2(1up!)


【パッシブ】

火耐性Lv.1(New!)、水耐性Lv.1(New!)

風耐性Lv.1(New!)、土耐性Lv.1(New!)

雷耐性Lv.2(New!)、影耐性Lv.2(New!)


毒耐性Lv.1(New!)、麻痺耐性Lv.1(New!)

呪耐性Lv.2(New!)、魅了耐性Lv.2(New!)

苦痛耐性Lv.1(New!)、恐怖耐性Lv.1(New!)

精神耐性Lv.2(New!)、痛覚耐性Lv.2(New!)

ストレス耐性Lv.2(New!)


体力自然回復Lv.3(New!)、魔力自然回復Lv.3(New!)


ウォッチ(New!)、アラーム(New!)

温度計(New!)、湿度計(New!)

マップ(New!)、ステータスバー(New!)


(称)言語理解、(称)簡易ボックス_特(up!)

(称)取得経験値2.0倍(up!)、(称)取得熟練度2.0倍(up!)

(称)生体観察、(称)人気上昇Lv.2(1up!)


【称号】

異世界からの来訪者、駆け出し勇者、多種生体を愛でる者

---------------------------------------


 おー……スゲー……。


 自身で選んで取得しておきながら……驚きを禁じ得ない。


 能力もといスキルを増やすための作業をやっていたのだから、表示された内容は当然の結果ではあるが……異常な現象であると思う。


 女神曰く、努力次第でどんなスキルも手に入るようだが……。


 今回取得したものを手に入れようとすれば、恐らくだが、途方もない時間を必要とする。運良く、手に入るスキルもあるだろうが、普通は無理で、そう都合良くできないのが現実である。


 思うところは多々あるが、自身にとってプラスの事象なため、有り難く頂戴する。現金なヤツになってしまうが……これは、構わないだろう。


 取り敢えず、感慨に浸っていてもダメなので、反映漏れがないかチェックしていく。


 ……ある……ある……良し……OK……。


 うん、問題なし、漏れなし。


 「終わり……ふんすッ」

 コトハが終わったようだ。


 「おっ疲れさん」

 「おつかれー」

 「コトハ、お疲れ様ですー……みんな反映チェック中ですよー」

 俺、サクラ、ヒナタの順に労いの言葉を投げ掛けた。


 「頑張る……ふんすッ」

 まだ気力十分のコトハ。


 スキル画面を眺めながら、みんなのチェックが終わるのを待つ。


 元々もっていた戦技のスキル……剣術、刀術、拳術、体術は、レベル6まで上げた。理由としては、初っ端から何が生じるか分からないので、攻撃手段を強化してそう言う不安を少しでも払拭できればと。

 僅かなレベルアップでどこまで効果もとい強化されるかは、想像が及ばないが……期待したい。


 魔法も同様に上げ、攻撃手段を増やしておきたかったが……限りあるポイントため、断念した。それに、経験したこともない未知なる魔法が……即、使えるとも思えないのも理由の一つである。

 この空間でスキルの試しや練習が出来たら良かったのだが……諸事情の理由により致し方ない。女神が、「私の空間では、暴力や刃傷沙汰はダメーなのです……本当にイヤなのです……だから、禁止なのです」と言っていたのを思い出す。誰だよーそんなことしちゃった奴は……。


 「終わった……良い感じ……ふんすッ」

 コトハも反映漏れチェックが終わったようだ。


 先に終わったサクラは起き上がり、同様に終わっているヒナタと戯れ合ってる。そこに今終わったコトハも立ち上がり、合流するようだ。


 んー、……平和な光景。いつも見ている景色でもある。


 スキル画面を消して、起き上がる。


 この空間に来てからある程度の時間が経ったはずだが、疲労や空腹感は全くない。改めて不思議なところだと感じてしまう。


 見える範囲で……人数は……減ってる?

 完了した者達から順次、女神が転移してくれるらしいので、徐々に人数が減っていても不思議ではない。元々の人数が多いので正確には分からないが、グループ同士の間隔が若干空いている気もしないでもない。


 カイやレン達の姿は……ない。既に、旅立ったのだろう。


 俺達もそろそろかなー。


 ヒナタに抱き寄せらているサクラ、サクラに抱き込まれているコトハ、コトハは両腕をバタバタしているが嫌ではないようだ。


 そんなキャッキャッしている彼女達に声を掛ける。

 「そろそろ俺達も……」


 「ふぁーぃ」

 「楽しみですねー」

 「……ふんすッ」

 三者三様の返事をしながら、歩み寄ってきた。


 4人でお互いの手を握り合うのだと思っていたが、左腕はサクラ、右腕はコトハにギュっと抱き付かれ、最後にヒナタが正面から。

 頭をぐりぐりしているヒナタの髪の毛が俺の顎に触れる度、くすぐったさを感じてしまうが身動きが取れないので、どうしようもない。


 「ヒナターいいな~私も真ん中がいいよーっ」

 「勝利を堪能中ですよー……お静かに」

 「むむッ……次は、負けない」


 何かしら勝負があったようだが、あずかり知るところではない。

 彼女達の会話を聞きながら、頭の中で女神に転移の要請をしてみる。当然、4人同時にだ。


 数舜すうしゅんした後、光の粒子が俺達を急速に包み込み、視界がホワイトアウトして行くのが分かる。


 新たな世界レイヴィア……どのような生活が待ち受けているのかは知りようもない。


 俺の体にギュっと抱き付いている彼女達3人の温かみに感謝し……温もりを心に刻み込む。


 そして、自称ロリ女神の不思議なこの空間から転移するのであった。

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