第07話 大切なスキル確認

 で、次のスキル取得タイムの前に……現時点での自身のスキル状況の確認である。


 まずは、『スキル・オープン』。


Skill----------------------------------

【アクティブ】

 剣術Lv.3、刀術Lv.5

 拳術Lv.4、体術Lv.5

 (称)隷属契約、(称)成長促進Lv.1


【パッシブ】

 (称)言語理解、(称)簡易ボックス_小

 (称)取得経験値1.2倍、(称)取得熟練度1.2倍

 (称)生体観察、(称)人気上昇Lv.1


【称号】

 異世界からの来訪者、駆け出し勇者、多種生体を愛でる者

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 「お、表示されたっ」

 「ハル、どうかしましたー?」

 俺の反応に一早く気付いたヒナタ。


 「スキル画面を出しみた……えっと、色々とスキルがあるなー……多いかどうか分らんけど」

 「こっちからは何も見えませんねー……ステータス画面と同様の仕様なのでしょうねー」


 俺が出しているスキル画面は、彼女達には見えないようだ。これもステータス画面同様の個人情報保護仕様らしい。


 右上には『スキルスポイント:18,850』が表示されている。


 ゲットしたポイントがしっかり反映されていて何よりである。更にその下には『取得可能スキル一覧』の文言が点滅しながら自己主張しているが……取り敢えず、置いておく。


 女神曰く、スキル画面に表示されているのは、

  ・現在までに開花しているスキル

  ・称号に付随しているスキル


 文言の頭に『(称)』が付いてるのが、後者の称号関係のスキルだろうな。


 前者の開花しているスキルは、剣術、刀術、拳術、体術。レンのところの道場で鍛錬した賜物だな。レンのところの爺さんに感謝。


 残りスキルに『(称)』が頭に付いてるから、……まずは、称号の確認からしますか。


 順次、称号をタップしていく。

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≪異世界からの来訪者≫

 異世界者からの「言葉のお勉強からのスタートはヤル気が起きない」や「荷物を手で持つとかダサ過ぎ」と苦情が殺到したため、用意してしまった安心パック。

  ・言語理解

  ・簡易ボックス_小

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≪駆け出し勇者≫

 異世界者からの「現地人と差が少しでもないとモチベーションが維持できない」と多く寄せられたため、用意してしまった配慮パック。

  ・取得経験値1.2倍

  ・取得熟練度1.2倍

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≪多種生体を愛でる者≫

 多種多様な多くの生物を支配下に置き、愛でた者。

  ・生体観察

  ・隷属契約

  ・成長促進Lv.1

  ・人気上昇Lv.1

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 上2つの『異世界からの来訪者』、『駆け出し勇者』は、事前説明にあったもので間違いない。この空間にいる全員が貰えている称号だ。


 ついでに付随しているスキルもタップしながら確認していく。

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≪言語理解≫

 下記言語の読み、書き、会話が使用可能。

  ・アフアンス語

  ・ガブラブ語

  ・ドゥーティー語

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≪簡易ボックス_小≫

 物の保管、任意の取り出しが可能。

  ・容量  :3×3×3m

  ・時間経過:3分の1

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≪取得経験値1.2倍≫

 取得できる経験値が1.2倍。

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≪取得熟練度1.2倍≫

 取得できる熟練度が1.2倍。

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 「額面通りと言うか……イメージ通り?……そのままの内容だな」


 「ふにゃ?……スキル~?」

 「ええ。それと概要が見れるのが良いですねー」

 「スキルの検証……面倒」


 その通りだな。概要は有り難い。容易に検証が出来るスキルなら良いが、そうでないものも多分にあるだろうからな。もしかしたら、異世界者の要望により、改善した結果、概要が見れるようになったのかもしれないな。称号の説明内容から当たらずといえども遠からずのような気がしないでもない。


 取り敢えず、【簡易ボックス_小】を試してみる。……反応なし。

 「やっぱり、使えないかー」

 

 「何が~?」

 「ハル、何を試されたのですかー」

 「スキル……使用禁止」


 「スキルの使用禁止は認識しているけど、念のため【簡易ボックス_小】が発動できないか……確認してみたっ」


 「あ、本当だ……使えな~い」

 「女神の許可なくのスキルの使用は認めない……でしたねー」

 「使いたがりのサクラに……丁度良い」


 「えーそれはーないよ~コトハ」

 「コトハはこっそり使いそうですけどねー」

 「バレなければ……問題なし」


 本来は、この空間で、取得したスキルの助言も行っていたらしいが、近年では、スキルを手に入れて攻撃的になった者や復讐心を爆発させた者などによる刃傷沙汰が後を絶たなかったらしい。

 更に、女神に対してよこしまな動機でスキルを使用する輩も多くなったため、止むを得ず、このようなルールを設けたらしい。


 女神曰くなので、本当かどうか確かめようがないが。……実に、色んな意味で残念である。


 彼女達の掛け合いは置いておいて、女神の話になかった称号、『多種生体を愛でる者』を確認する。


 おそらく、これを授かったのは、自宅でペットを含め、色々な生き物を飼育していたためだと予想できる。

 飼育していたのは、昆虫、爬虫類、両生類、鳥類、哺乳類、魚類、植物、菌類と幅広い。因みに、生き餌の飼育もしていたので、数え切れないほどである。


 その称号に付随しているスキルは、

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≪生体観察≫

 生体をスキャンすることで生体情報を把握し理解する。

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≪隷属契約≫

 服従度、貢献度、信仰度、信頼度により、下記契約を行使することできる。

  ・奴隷契約

  ・従属契約

  ・従魔契約

  ・眷属契約

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≪成長促進Lv.1≫

 生きものの成長を促すことできる。

  成長度(%):スキルレベル×50 アップ

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≪人気上昇Lv.1≫

 生きものに気に入られ易くなる。

  好感度(%):スキルレベル×50 アップ

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 【生体観察】……スキャン?レントゲンみたいな透視だったら、気持ちガッカリだなー。まあ、でも、ペットが喉に何かを詰まらせたりした時とかは、病院に行かずに分かる訳だから便利っちゃー便利か。


 【隷属契約】……これはー悪人が持ったら絶対にダメなスキルだな。俺の勝手なイメージでは強力なスキルに分類されると思うけど……俺、正直者だけど、聖人君子でも清廉潔白でもないよ……良いの?まあ、返せって言われても嫌だけどね。実際、使ってみないと分からないけど、どう考えてもショボいってことはないだろう。後は、従魔契約は率直に嬉しいかな。


 【成長促進】……野菜や果物に使って成長を促し、あっという間に大きくするヤツだね。農家さんに成るつもりはないが、使いどころがイメージし易いから重宝しそう。


 【人気上昇】……人が寄ってくるのはウザそうだけど……テイムし易くなるってことなら、大歓迎かな。


 どれも試してみたいけど、この空間では使用不可だから諦めるしかない。ウズウズするなー。

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