Ⅴ・魔王の怒りと軟禁と3
「あ、ああっ、ぅ……、んぅ!」
どれだけ強く唇を噛み締めても声が漏れてしまう。
指で内壁を擦られる度に腰がびくびくと跳ね、指の動きに合わせてお尻が無意識に動くのです。
「あ、あ、あぅ……ああっ!」
ナカの痒いところを擦られると、腰から下が蕩けてしまいそうでした。
ガクガク震える腰を片手で抱き支えられ、ハウストの思うまま指を抜き差しされる。
体の全ての神経がナカに集中しているみたいで、ナカにあるハウストの指の形を感じてしまうほどです。
「分かるか? 指に吸い付いてくる。もう少し強く擦ってやろうか」
「アアッ! あ、ンンッ、……ダメっ。ダメですっ!」
言葉通り強く擦られ、突き抜ける快感に足の指まで力が入る。
そして耐えきれず、一度も前を触られていないのに達してしまいました。
「うぅ……」と唇を噛みしめ、震える指を握りしめます。
サファイアのローブは清らかな海と空のように優雅で美しく、清廉ですらあるのに、それを自分の白濁で穢したのです。
しかし指は抜かれないまま抜き差しされ、うつ伏せにされた上半身は刺激を受けるたびに背中が丸まる。体は与えられる快感に従順に反応するのみになっていきました。
しばらくしてようやく指を引き抜かれ、束の間の安堵を得ます。
でも休む間など与えられません。ヒクヒクと蠢く後孔にハウストの怒張の先端が押し当てられます。
「はぅっ……!」
ゾワリッ。背筋に甘い痺れが走りました。
ハウストに何度も抱かれた体は、挿入される悦びを知っているのです。
「ま、まって、まってください……っ。そんなの、ダメですっ」
体がカタカタと震えました。
本能は甘い期待に蕩けるも、理性が恐怖に震える。
「今そんなの、いれられたらっ、わ、わたしっ、わたし……っ」
「おかしくなる、か?」
「ッ、はあっ、アンンッ!」
グッと腰を前に進められ、反り勃った怒張がナカに入ってきました。
太くて硬いもので押し広げられていき、唇が空気を求めてパクパクしてしまう。
何度も受けいれているはずなのに、ハウストの大きなものに慣れることはないのです。
「あ、ああっ、あ……ッ」
しかし今、ナカを満たされて埋められていく快感は凄まじいものがありました。
くらくらと目が眩むほどのそれに、口端から飲み込み切れなかった唾液がだらしなく伝う。
ゆっくりと一番奥まで挿入され、奥にグイグイと先端を押し付けられて嬌声があがりました。
「アアッ、あ、やめ……! ん、ああッ」
怒張を最奥まで埋められ、快楽を搾り取ろうとするかのように内壁がハウストに絡みつく。
本能のままに反応してしまう私の体をハウストが嘲笑いました。
「とても欲張りな体だ。海賊どもではお前を満足させられなかったとみえる」
「ち、ちがっ、そんなんじゃ……ありま、せんっ……。あぅぅっ……あ、あ」
「どう違うか教えてもらいたいものだ」
ハウストはそう言うと、今度は怒張を入口の浅い所まで抜いてしまう。
入口の浅い部分は太い先端を咥えているというのに、奥を満たしていたものがなくなる。途端に痒みが生まれ、どんなに耐えようとしても体を捩らせてしまいます。
しかし間を置かずして一気に奥まで貫かれました。
「アアッ! あ、あ……っ」
突然のそれに声が裏返り、目の奥にチカチカと光が瞬く。
内壁の痒みを一気に擦られた快感は凄まじく、意識が飛びそうになりました。
テーブルに上半身を乗せていても立っていられなくなり、床にぺたりと座りこみそうになります。
しかしそんなことは許されませんでした。
ハウストは私の腰を両手で鷲掴み、またぎりぎりまで引き抜き、一気に奥まで貫いたのです。
「あんッ! あっ、ああッ……」
乱暴な挿入に呼吸が乱れ、苦しくなってくる。
それなのに体の奥の疼きは酷くなり、お尻とお腹が熱くなっていくのです。
散々に奥を突かれ、内壁を激しく擦られました。
このまま達しそうになった時、ぴたりっとハウストが動きを止めてしまう。
「あ、……ハウスト?」
ナカに挿入したまま動きをとめられ、訳が分からずに彼を振り返りました。
するとハウストと目が合い、心配と憂いを宿した目で見つめられます。
「ブレイラ、辛いか? 可哀想に」
「ハウストっ……、うぅ」
じわりと涙が込み上げました。
乱暴に抱かれていたのが嘘のように優しく気遣われ、恐怖と困惑で一杯だった心に安堵が生まれます。
許してくれたのでしょうか。海賊のことを分かってくれたのでしょうか。
「ハウスト、ん……ぅ」
挿入されたまま身じろぐと、お尻の奥がジンっと疼きました。
液体を吸収した粘膜は痒いままで、怒張で擦られる刺激を待っているのです。
しかも達する寸前で放置された所為で、ナカはうずうず疼いて、じんじん痒くなって、早く擦ってほしくなってしまう。
「あの、ハウスト」
ハウストの名を呼び、おそるおそる手を伸ばす。
すると手を取られ、指先にそっと口付けられました。
たったそれだけで、いつものハウストに戻った気がして嬉しくなります。
だから、おねがいします……、と目で訴えました。
動いて欲しいと、いつもみたいに優しく抱いてほしいと。
「どうした?」
「で、ですから、その……、やさしく」
「自分で動いたらどうだ」
言葉を遮るようにしてハウストが言いました。
目を見開いた私にハウストが笑いかける。目は爛々とした鈍い光を宿して。
「欲しいなら自分で動け。できるな?」
「っ、ひどいです……」
悔しさと悲しさに唇を噛みしめました。
ハウストは許してくれていなかったのです。
「嫌なら抜いても構わないが、どうする」
「っ、こんなの嫌ですっ……!」
ここで流されてなるまいと、怒張を抜こうと腰を前に引きました。
でも、「うぅっ」と漏れそうになる声を耐える。
ズルズルと抜けていく感触は、痒いところを擦ったのです。
堪らない快感が背筋を這いあがり、腰がぴくぴくと震えてしまう。
理性では早く抜かなければと思うのに、もっとと強請る本能が、怒張が抜ける間際で腰の動きを止めてしまいました。
早く抜いてしまいたい。でも内壁がかゆくて、硬いもので激しく擦りたい。
「くっ、ん……ぁっ」
少しだけ、ほんの少しだけと言い訳し、腰を押し戻してみました。
瞬間、「ああっ」嬌声のようなため声が漏れてしまう。
悔しいくらい気持ちいい。ナカが埋められる快感は眩暈がするほどで、丁度痒いところが擦れるのです。
抜かなければと思っているのに、意志とは裏腹に、もっと奥へと自分で腰を押し戻しました。
「ふっ、ぁ……んっ」
お尻が怒張で満たされ、お腹の奥が熱でジンジンします。
今度こそ抜こうと腰を前に引き、本能に負けてまた腰を押し戻してしまうのです。
「ンッ、うぅ……っ!」
屈辱でした。
あまりの屈辱に視界が涙で滲み、雫がぽたぽたとテーブルに落ちていく。
でも腰はふしだらに前後に動いてしまいます。自分で腰を振り、後孔に怒張を抜き挿しするのです。こんな情けない痴態はありません。
「うっ、いやっ、……あっ、ああッ、……いやですっ、……ン、くっ」
嫌だと泣きながら自分で腰を振る浅ましさ。
ハウストの怒張をナカの痒いところに当て、自分で何度も擦りあげました。
「あ、あんッ、あぅ、あッ、あッ、あッ……」
噛み殺そうとしても声が漏れてしまいます。
泣きながら腰を振る姿をハウストがじっと見ていて、その視線にいた堪れずに身を震わせます。
こんな情けない姿。きっと呆れていますね。
そう思うとまた新たな涙がこみあげる。でも快楽に屈した体は惨めにも腰を振り続けました。
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