その13

トドル「えっ!?」


中枢「実は君達が知ってるあの後にだな、彼はフーズの教員を退職して、人に化ける魔法で警察官の姿に変身をして、君達に付きまとっていたんだ。いつか殺す為に。それがあのおっちゃんだよ。」


ドラゴス「ええ」


中枢「そうさ。私は君たちを殺すかも知れなかった彼を、私は殺してあげたのさ。彼の死因は自殺じゃない。私からの殺害だ。」


中枢は笑い出した


スザナ「そ、そんな」


アレク「騙されるな。嘘だ。」


トドル「えっ!?」


アレクさんは拳銃を中枢に目掛けた


すると中枢は焦った


中枢「すまない。嘘だ。作り話だ。君達の反応が見てみたかったんだ。本当は彼のことは全く知らない。」


アレク「本当だな」


中枢「本当だとも。あの警察官は単なる警察官だ。」


アレク「そうか。では、これからは悪さはないな」


中枢「無い。すまなかった。こいつらも、片付ける。また遊びに来なさい。」


アレク「ベオグラード中の人々も返すんだぞ。では、お前たち。帰るぞ。」


スザナ「うん。」


トドル「あぁ。」


そうしてみんなは部屋から出て、フーズから出る


すると外には人の活気が溢れている


ドラゴス「良かったな!みんなが元通りになって。」


トドル「おう。何か呆気ない気もするが」


エリック「悪い奴じゃなかったのは確か。」


トドル「それで良いだろ。」


スザナ「あの人はお兄ちゃんとは何も関係がなかったね......。」


エリック「教員から教えられたにいちゃんのことは全てあの機械男の罠だったようなものだね。」


ドラゴス「悪い感じの機械野郎だったよなぁー。まあ、こういうことは二度とやらなさそうだよね。」


トドル「少なくともひとまずは、な。取り敢えず一件落着かなー。」


アレク「ようし。それではこの件はこれで解決か。これから久しぶりに俺たちフーズメンバーで遊びにでも行くか?」


トドル「.......うん。行く。」


エリック「............。」


俺もだが、エリックは何かを考え込んでいる


エリック「物事は、本当に終わったのだろうか」


トドル「そうじゃないのか」


アレクさんは不敵な笑みを静かに浮かべているが、それはとても静かでみんなには見えていない


エリック「終わった、か......。なあ、にいちゃんは、どうしているのだろうか」


トドル「それは、不明だよ。え?どうしているのかって、エリックはにいちゃんが生きていると確信をしているのか」


エリック「そうだ。」


それを聞いて希望に溢れた気がした


アレクさんがエリックを見守っている感じだ


エリック「しかし、どこにいるのか今も全く検討つなかい。ただ、これで物事が終わった様な感じはない。」


スザナ「何かを、残しているの?」


エリック「そうだ。だって、死人が出たんだぞ。おじさん、死んだんだ。」


アレクさんが、俺にタッチをしてきた


アレク「君も、考えてみるといい。この件は、これで本当に終わったのだろうか。君が考える答えは恐らくここで明確だ。」


トドル「俺の......」


俺は考える


俺は、何かを見落としているか


俺は何を見落としているか


おっちゃんは死んだ


しかも、ただのあの機械男の気紛れのせいで


待てよ?


あの機械男って、誰によって作られたんだ?


そもそもそこが疑問だ


あんな残虐でしかないロボットを作るなんて


単なるクソみたいな性格していただろ。根は悪くなさそうだったから良かったものの。どうにかしなければ


あんな危険なロボットを何で放置して


製作者は


トドル「そういえば、アレクさん。」


アレク「何だ、トドル。何か疑問でも浮かんだか。」


トドル「はい。アレクさんは、あのロボット男をどうして壊さなかったんですか?」


アレク「根が悪い奴じゃなかったからだ。アイツは放っておいても悪さはしないよ。」


トドル「いいえ。イタズラで俺たちに監視をさせていました。」


アレク「気味の悪い嫌がらせだったな。ただ、それだけで害は無かった。」


トドル「死人が出て........あれ?」


なんか違和感を感じる


エリック「トドル!それだ!」


ドラゴスも何かにピンときたようだ


アレクさんは俺たちの様子を静かに見守っている。俺たちにはわからないくらい


トドル「あ、あぁ。何かここら辺、違和感を感じるよな。」


エリック「違和感以上にハッキリしている。あのロボ男の製作者は、あの死んだおじさんの上司だ。」


トドル「えぇ?!」


ガヴロも目を丸くしている


アレク「エリック。何故、そうだと思う。」


エリック「これまでの出来事からの出来た推理や理論を今にまで全てを繋げたらそうなったのです。ほぼ直感に近い形も有りますが。」


アレク「なるほど。では、その推理が合っているか、答え合わせをしに行くか?」


エリック「行ってみます。」


アレク「お前達も来るか?」


俺たちも頷いた。この出来事を最後まで見届けてみたい


そしてみんなは再びアレクさんの乗り物に乗り、発進だ


やっぱりこの乗り物は魔王様感が半端なくする。怖い。


アレク「エリック。お前は自分に欠けていた部分が補われつつある。喜ぶべきだ。」


アレクさんは笑顔でそう言った


エリック「そうなんですか?何だろう。分からないけど、それならよかった。」


エリックは疑問を浮かべた顔をしていた


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