その11

トドル「ま まじ か よ」


エリック「言葉が出なさそうだな、トドルも。気持ちは分かる。」


何だろう。何だか、嬉しさみたいなのが込み上げる気もする。俺たちを殺そうとしていたのに


アレク「俺は、死んだにしては彼と同じルーム出身であり、大人の俺を葬儀に出させなかった事も妙だったからな。」


エリック「怪しさは深まるばかりですね」


みるみるとフーズへの不信感が上がっていくような気がした


ガヴロ「ね、ねえ。もし仮に、にいちゃん生きていたら、今、どこにいるの....?」


エリック「それはまだ検討もつかない。」


エリックは首を横に振った


俺は、何とも言えない感情にあった


アレク「その存在はAI。機械だが、命を持っている。恐らくだが、姿は人の形をしている。」


スザナ「おじさんは、そのAIを探せって言っていたの」


アレク「なるほど。その場所だが、俺は検討がついている。」


アレクさんはお酒入りチョコレート、最後の一つを口の中に入れて食べる。心地の良い咀嚼音が微かに響く


トドル「どこなんすか?」


アレク「言いたい所だが、それを言うと多分、お前達の首が落ちるぞ。彼みたいに」


俺たちはゾッとした


エリック「俺なら分かる気がするかも」


アレク「偉いぞ。エリック。」


エリックはおっちゃんの遺体の元へ行き、おっちゃんの服の懐からポインターを取り出した。そしてこちらに戻ってきた


エリック「あのおじさんが持っていた気になっていた機械だ。これで分かるはず。」


エリックはポインターを起動させた


すると画面に点が6個ついている


すぐそこにいるおっちゃんの点が無いということは、このポインターは生きている人間のみに反応をするようだ


エリック「何ということだ」


エリックが呆然としている


エリック「点が、幾ら縮小をして表示をする範囲を広げても、俺たちの6こしかない。今、ベオグラード外にまでも広げたが、全く点が、無い。」


トドル「えぇ。つまり、どういうことなんだ」


ドラゴス「行動はしやすいんじゃね。まぁ、諸悪の根源となるAIが見つけられないってこと。」


アレク「........エリック。そのポインター、貸してくれ。」


エリックはアレクさんにポインターを渡した


するとアレクさんはポインターに何かをした


懐から何かを出して、ポインターに何かをした


そしてポインターを再びエリックへ返す。「壊れていたんだ。もう一度使ってみろ。」と言った


エリックはポインターの電源を入れる


すると画面に6この自分達の点が今、ある


それを縮小していくと、何もどこにも点が無いながらにも、ベオグラード内のとある場所に点の反応があった


とある場所にいくつもの点がぎっしりと密集している


エリックはそれをみんなに見せた


みんなは確信をした感じだった


アレク「そうだ。そこが、AIがいるところだ。そして、その周りの建物も確認してみろ。」


エリックはその点が密集をした周りの建物も確認をする


そこはみんながよく通っている道だった


それをみんなに画面を見せて伝える


すると、みんなは目を丸くした。アレクさんを除いて


アレク「そういうことだ。その存在はなんと、今までかなり身近にいたんだ。」


エリック「じゃあ、この、点が密集した建物は」


みんなで確認をした






フーズだったのだ





みんなは目を丸くした。アレクさんを除いて


アレク「行くか?」


俺たちは目を丸くさせる


そして、みんなで顔を見向きあって


「行く!」という顔をした


この事件の最後の行き先、我らが教えのフーズへ向かう


俺たちは外に出た


すると、アレクさんの乗り物があった


「乗れ」と言われたので、乗ることにした


みんな、乗る


そして乗り物は発進をした


乗り心地がいい。柔らかい椅子だ。常備として酒やタバコ、お菓子やギャンブルかカジノの何かや香水やカメラや拳銃や鏡があったりしていた。これが、魔王の乗り物の中なんだ。大人の男の乗り物の中なんだ


スザナの顔がルンルンとしている


アレクさんの乗り物の中の方が緊張する様な気もしたのは何故だろう


多分みんなもそういう気分でいながら暫く走行し


元の自分達の見慣れた道へ帰ってきた


そうして、フーズのエントランスの前で乗り物は降りた


そして、みんなも降りる


トドル「ただいま。フーズ。」

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