その7
トドル「アレクさんを、ここに?」
エリック「あぁ。何か、不満があるか」
トドル「いや。無いが、外にうじゃうじゃいるんだろ?あいつが。多分さらに数が増えて。危険じゃないか。あの人、今どこにいるんだろ」
エリック「いいや。奴らはアレクさんを襲わないと思う。」
トドル「そうなのか?エリックの真剣に言うことは基本的に当たっている感じしかしてないから、何だかその可能性に賭けれるな。」
スザナ「エリックは、確かに!」
ドラゴス「俺はー?」
トドル「お前はどうだろうなあ。」
ドラゴス「うわー。そこはお世辞でも何かいってくれよな。」
トドル「後でな。」
ドラゴス「ちぇー」
エリック「.....はい。お願いします。----の、□□□□という建物の中です。」
エリックは通話をしているようだ
エリック「え!?そうなんですか....?そんな遠くに。今すぐにこちらに来れる事は、あり得ませんかね?......あぁ、はい。そうですか!有難うございます!なるべくお早めに、お願いします。はい。□□□□というところです。それでは、失礼します。」
エリックは通話を切った
エリック「アレクさんだ。直ぐにこちらに来てくれるとだ。」
ドラゴス「うおー!アレクさん....」
トドル「.......久しぶりのフーズの再会が、こんな感じの不穏さで再会だなんて。にいちゃんが死んだ後の再会なのだから、こう、気持ちの良いものであって欲しかったな」
エリック「それは同感だ。この件が終わったら、後でたくさん楽しもう。」
みんなは同意の頷きをした
エリック「それと、お前達は違和感を感じてはいないか そうだな、トドルとドラゴスに言うなら、〇〇〇の後からだ。」
トドル「えっ?いや、特に何も感じてはいないが」
ドラゴス「俺も特に何も....いや待てよ。何だかめっちゃ変な感じがしていたような...。」
エリック「そうだろう。その変な感じの正体が、分かるか」
ドラゴス「......。何だろうな〜。何か、究極的にいつもと違うんだよなあ」
そうなのか?俺には分からないが.....
何かこれまでと変わっていただろうか
そういえば、〇〇〇を出てから外がかなり静かになっていた様な気がしたなあ
!!
まさか
トドル「なあ、それってもしかして、外の人が誰一人としていなくなっていたことか?」
エリック「正解だよトドル。俺はその事も疑問に思っていたんだ。それは恐らくやつらがいよいよ見境なく誰もを取り込んでいるんだ。それはやつらの精神が一方的に俺たちを取り込めない事に対して、飽きを感じたのだろう。」
エリックは続ける
エリック「そしてだ。やつらが俺たちを狙っている理由が分かったかもしれないんだ。恐らくだが、俺たちの資質だ。」
トドル「俺たちの、資質」
ドラゴス「そういうものがあるって入団する前から教えられていたなあ。」
エリック「そうだ。恐らく、俺たちの中には普通と異なる何かがあるんだ。アレクさんのように。やつらは俺たちのそれを狙っている。」
スザナ「うんうん。」
エリック「これからアレクさんと合流をしたら、また推理を話す。それまで自由にしていてくれ。俺はそれまで考えている。」
ドラゴス「おうよ。無茶はするなよ。」
エリック「考えるだけ。」
そうして俺たちは各々が自由になった
ドラゴスはスザナと一緒に寝る
ガヴロは建物の中の施設を見ている。楽しんでいるような感じだ
俺はエントランスから外に出ずに外を確認する
何もいない
少し妙な疑問を持った
何かがおかしい
何故今この場にそもそも、アレクさんがいないのだろう
普通こういう時にはいるはず
こういう最もな時には
こういう、俺たちを狙う妙な存在ばかりがいる世界の中で
アレクさん、今どこにいる
それ以上は考えられない
あの人なら何かありそうだ
この考えは置いておく
何だか腹が減ったな。飯、食うか。
俺は建物の中の食堂へ行く
そこには食べ物がたくさんあった
どれも美味そうだ
何を食べようかな
果物や解凍して食べる生食用の肉、パンを取って食べよう
あ!美味いじゃん
ここの建物はどうやら泊まりどころみたいだった
改めて確認をした
ここを一時的に自分の家にしちまうなんてエリックってとんでもない。というか、何者なんだ
敵に回ったら手強そうだ。こうして味方だと、心強い
そこで、ガヴロが来た
ガヴロ「あっ!トドルー。」
トドル「ようガヴロ。お前も飯か」
ガヴロ「うん。そうだよ。美味しいものが食べたくて。大きくなりたくて。ほら、フーズの僕って男の子の中で一番小さいだろう?それだから、たくさん食べて大きくなりたいんだ。」
トドル「偉いなガヴロ。たくさん食えよ。お前はこれからだよ。」
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