その6
トドル「多分なんだけど、それって昼間だからじゃねえかなあー。」
ドラゴス「あっ!そうか。昼間だからいないのかもな。」
トドル「あれ?今は夜になってきているが、スザナの偽物を倒した時は昼間だったじゃないか。」
ドラゴス「あれ?やつって昼間に出ないって誰かから言われていなかったか?」
トドル「なあ、言われていたよな。」
エリック「その話、俺も混ぜろ。」
エリックが入ってきた
エリック「昼間には出ない、だと?」
トドル「うん。そうなんだよ。確か、そうだと言っていた人がいたんだよ。」
エリック「それは誰だ」
トドル「えっと、誰だったかなあ〜〜」
ドラゴス「んーーと.....」
エリック「思い出せ」
警察官「俺だよ。」
みんなは警察官のおっちゃんを見る
そうだ。このおっちゃんだったんだ
警察官「俺が言ったんだ。」
ドラゴス「言ったよな。うん。確実に夜にしか出ないって。」
警察官「言ったねえ。おじさんは本当の事を言っただけなんだ。」
トドル「でも現に出ているだろ?あの本だらけの建物の中で話していた時、夜にしか出ないのにあいつがいたっていってたじゃん。これってどういう事なんだよ?」
警察官「そこなんだよな。情報が違うのだよな。俺は疑問に思っていたんだ。あの人が夜にしか出ないと言っていたからな。」
エリック「あの人?」
警察官「あの人が言うって事は本当の情報の筈なんだが、君たちを見ていた時もどうして昼間に出ているのかと思っていたんだ。まさかあの人が嘘をついている訳も無くて、何が真実なのか分からなくなったんだ。」
おっちゃんは項垂れた
警察官「君たちの追手のことは正直、君たちのミスリーディングかと、別の何かかと思っていたんだ。実は、今でも真実がよく分からない。すまない。」
エリック「構わない。その人は何という名前の人だ」
警察官「------------さんだよ。」
その瞬間、おっちゃんの首が飛んだ
!?
ドラゴス「おっちゃん、そんな」
トドル「何でだ!?」
おっちゃんの首がゴロゴロと転がった
俺たちはそれを見ることしかできなくて
するとおっちゃんの首が語り始めた
警察官「クソ なんてザマだ 俺は 騙されていたんだ いいか君達 聞け 俺は今 全てが分かった 元凶は機械人間だ 数々の人工ヒューマンを 統括する存在がいる そいつを探すんだ」
トドル「おっちゃん!」
警察官「元気でなトドルくん ドラゴスくん やはり俺は君の言うとうり 頼りにならない男だね、ごめんな 元気でね」
ドラゴス「おっちゃん、そんな、あれは冗談で」
おっちゃんは目を閉じた
エリックがおっちゃんの顔と身体をくっつけて何かのチカラを注いだが、やはりおっちゃんは生き絶えていたと教えられた
ドラゴス「ここでたじろいでもどうしようもないぜ。おっちゃんの死を無駄にするな。ただ、やっぱりおっちゃんはちょっと、うん。死人のことを悪く言いたくないがやっぱ、頼りにならなさそうな感じだよな。安らかに眠るように、来世では成功する様に、祈ろう。」
エリック「確かに。そういう感じの雰囲気だった。」
俺たちはみんなでおっちゃんの死を弔った
しかし何故、おっちゃんの首が飛んだのだろう
スザナ「おじさんの首が無くなっちゃったのって」
エリック「恐らくだが、おじさんが教えられた人の名前を出したのが引き金になった。彼がその人の名前を言った瞬間に、首を落とされてしまっただろう?その人は多分、俺たちの考えられる、受け入れられることの範囲を超えてしまっている存在なのだと思う。」
トドル「なるほどなあ。おっちゃん、たくさんの情報をくれたよね。」
エリック「そこから俺の中で理論が組み立った。やつらは昼間にも俺たちを探しに出ているが、恐らく普段は透明でいられる。そして、俺たちの目の前に現れる時は元の真っ白な姿に戻れるんだ。」
ドラゴス「ということは、今ここは」
エリック「それは無い。居たとしたら真っ先に俺たちを捕まえる筈だ。そして、おじさんの首が飛んだからといって何か怪しい存在がここに居る訳も無い。」
トドル「さっきエリック、外に出て あ!ガヴロもヤバイじゃん」
エリック「俺は一瞬だけ出ただけで、ただ運が良かっただけだと思う。ガヴロは恐らく、その頭巾だ。」
トドル「あー、この真っ黒な頭巾?ガヴロ、どうしてお前は自分の頭巾を黒に染めたんだよ。」
ガヴロ「えっ!染めた訳じゃないよ〜。お家を出る前に、うっかりして、頭巾を黒のカラーリング液の中に落としちゃったんだ。そしたら俺の頭巾の色、黒になっちゃって.....」
エリック「なるほどな。これで、合点だ。なあ、みんな。ちょっとした提案になるんだが、アレクさんをここに呼んでもいいか」
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