その5

次の日


みんなは部屋の中に集まっていた


その前にトドルは部屋に来る前に考え事していた


そういやあのアレクさんって人、何者なんだろう


ああいう人も、俺たちの一員なんだよな.....


うーん


雰囲気的には怖い人っていう感じのイメージだったけどなあ。優しいところとかあるかなあ。


そう疑問に感じながら部屋へ来ていたのだ


ひょっとして、今日また、会うのか?あの人に


俺は疑問に思って隣のドラゴスに話しかけてみた。


「なあ、ドラゴ..」


するとにいちゃんが入ってきた


「よーし!みんな揃ったな。こんにちは。では、これから世間勉強と世の中で起こっている出来事を教えるぞー。」


みんなは集中モードに入ろうとしている


その中で、急に扉が開いた


アレクさんだ


足を交差させるような感じでドアを開けていた


「あーー、アレクゥ....。おはよ。さ、席に着いてくれ」


「あぁ。」


にいちゃんもアレクさんの雰囲気にはタジタジな感じだ


分かるが


「それじゃあ、勉強から始めるぞ。」


そうして教えられているのは計算の仕方、料理、歴史、化学などだ


スザナが分からなくて首を傾げていると、ガヴロがスザナの元に来て、一緒に考えているようだ。ガヴロも解けなくて、スザナの様子から察していた様だ

そこに巨大な雰囲気が出てくる。アレクさんだ。


アレク「どうした。解けないか。」

ガヴロ「解けないんすよ、アレクさんんん」

スザナ「どうしてか、解けなくて。難しいの。」

アレク「そうか。なるほどな。教える。」


するとアレクさんが教えるんだが、その教えが良かったみたいで、二人とも解けるようになった


という様子を見ていた俺は全く解けていない....


にいちゃん「アレクー。お前が一番年上なんだし、大人っぽい対応でいろよ。変に昂るなよ。」


「今の俺が何か変か」


「変ではないけどよ、お前何というか、気怠い雰囲気してたりするじゃん。そういうところが子供にとって、エリックは18だからともかく、悪い影響を与えないと良いけどな。ほら、お前のマネして台の上に足を置くとか。」


「それの何が悪い」


「分からないか?そういうのをマネしてしまったらグレて悪いことをしてしまったりもする可能性もあるだろ。一度そうさせてしまったら戻りにくいだろうよ。」


「それは分かっている。この子達はそうはならない。根が良い。」


「お前のことが怖いだけ。そうやって開き直りやがって。そういう態度の取り方を他所でやってねえだろうなあ。子供の前でそれすんのはまずいんだって。」


「そうか。」


するとアレクさんは俺達を見回して、優しい笑顔になった。


アレク「みんな、ぼくはここのお部屋の中で一番年上のアレクサンダルお兄ちゃんだよ。一番知ってることもあるよ。お勉強も教えれるよ。みんなのことは大切だと思ってるよ〜。お兄ちゃんは、な〜んにも怖くないよぉ。いつでも気軽に話しかけてねっ。」


それを聞いた瞬間、俺たちの心の中のアレクさんへの恐怖心みたいなものが溶けだした


俺たちは、安心してアレクさんに話しかけられる


スザナなんか、アレクさんの顔をじーっと見て惚れている


にいちゃん「あーーまたそうやってアレクお前は誑かすだろ?そういうの卑怯なんだよ。」


「俺が真面目であるのが伝わらない訳がないだろう。これでいい。」


「確かにな。お前は真面目っぽい雰囲気がガンガンするが。」


「それ故、子供達は俺の言動の真似をしない。」


「そうかぁ?まあ確かに違反したら怖いことされる感じと王様感が半端ないからなお前。......ところで、昨日のあのハンガリーの店のオーナーどうなったんだよ」


それを俺も聞こうと耳をすませたが


アレクさんはにいちゃんにしか聞こえない様に言って俺たちには聞こえなかった


ただ、それを聞いたにいちゃんの顔が真っ青になっていたから相当なことになったのだろう。にいちゃんがそれを察して俺たちに「お前たち子供は聞かなくていい」と言った。


にいちゃん「少しアレクと話し込んじまったが、これから次の学習である世間で起こっていることを伝える。また、依頼が来た。」


みんなは息を呑む。

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