その3


みんな違って、みんないい、その良さを分かるようだった


年齢もそれぞれ違う


スザナは7歳、ガヴロは9歳、ドラゴスは15歳、エリックは18歳、俺が12歳だ


俺、どうしようかなあ


かっこいいな、俺


あ、兄ちゃんが入ってきた


「ようみんなー!元気してたか?この休みの間。知ってるか?昔の人はこの様に休みという、現場に来ないで家にいる期間があったりしたんだ。」


へぇ。新鮮。


「さあて。これからその間で鈍った感性にカツをいれるぞー。まあ、お前らはまだ入ったはがりだからな。ゆっくりやっていけよ。」


おう。


「じゃあ、今回は---の授業だ。その後に、最近市内で起こった事件へ行くぞ。」


「りょうかーい!」


「トドルは威勢がいいなー!それでいいんだぞ。」


そうして授業を受け、飯を食った後にみんなは事件へ向かう


「あぁ、お兄ちゃんお兄ちゃん。」


「どうした?ガヴロ。」


「俺、どうにかなっちゃうのかなあ。」


「ならないよ。どうして急にまた。」


「何となく、不安になったよ。」


「安心しろ。にいちゃんもいるから大丈夫だ。」


「うーん。うん。」


そうして俺たちは市内の場所へ行く


着いた


そこは火災現場だった。広い建物だ。何かの施設か?すっかり火は消えていたが。


「ここで、何をするんだ?」


「これからここで亡くなった人がいないかを確認するんだ。」


「いってきまーす!」


俺は行く。中に入る。


中には、隈無くみんなで探す。


誰もいなかった。


焼死体みたいなものも無い。


「いいや。それじゃあまだまだ甘い。もっと探せ。」


みんなでまたさらに探すが、探しようが無かった。


「.....お前達には分からないのか?まだいるんだぞ。」


「えっ?」


みんなは驚いた


何処にだろう


「そうか。お前達にはわからないよな。そうか。お前達には資質があるんだが。まだ開花していないかな。それとも、どういうことだ....」


にいちゃんは考え込む


「何で、何も無いのだろうか。お前達は確かに探したのだろう。」


ドラゴス「あぁ。確かに探したぜ。くまなくな。」


「.......」


にいちゃんは考え込み続け、途端に顔を真っ青にさせた


「...........」


「にいちゃん?どうした」


「..........」


するとにいちゃんは「ならもういい。帰るぞ。」と言って俺たちを帰る様に促した「早くここを出て、乗り物に乗れ」と焦った


俺たちは乗り物に乗ろうとしてにいちゃんから視線を翻して外へ出ようとした


すると「ほら、持ってきたぞ。コイツだろ。」という声が聞こえて、にいちゃんが悲鳴を上げた


驚いて振り向くとそこには俺たちと同じで頭巾を被った男の人がいた


頭巾の色は、黒だ


男の人は抱えていた焼死体をにいちゃんの目の前に置いた


「これ、お前がやったんじゃないか?」


「違う。お前はどうして出来事の何から何までもを俺に擦りつける。」


「だってお前、超強いだろ!それだから世の中で起こる不穏な出来事の何から何までもをお前の仕業だと考えたがるんだよ!悪いか?悪くねえよ、お前みたいなんだわ」


「全く。脈絡の無い考えを。少しは冷静になる様になったらどうなんだ。」


「それが出来ねえからな!」


「チッ....。ともあれ、これも俺じゃ無いからな。」


「これだけ広い施設の中の焼死体が全員ないってことはもしかしてお前がなっておもったんだよ」


「早く病院へ行け。精神年齢のな。」


「うぜー。」


「さあ、良いだろう。今は帰れ。」


「お前は、まだもどらないのか?」


「俺はまだだね。」


「そうか。ま、ぼちぼち戻ってこい。そんなに早くなくて良いから。」


そうしてにいちゃんも乗り物にのってみんなで戻った


「なあにいちゃん。」


「何だ、トドル。」


「あの人、何だったんだ?俺たちと同じで頭巾を被っていた。聞いても良いなら。」


「アイツはな、あのさ、アイツも、ここの一員なんだよ。」


「え、アイツも...!?」


「そうだよ。彼は気紛れだからここにはあまり姿を現さないが。」



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