第5話『初心な二人』

「ごめん、突然すぎるよね」とギクシャクする空気だが、優奈は思いきって“北斗っ!”と呼んでみた。「え?今、北斗って言った?」「うんっ!北斗って言ったよ?あっ!」と突然呼び捨てした事に恥ずかしくなったが、「優奈、付き合ってくれ!」「うん、私で良かったら」と返信をした。そして、北斗と優奈、遥と拓海は付き合う事になった。


遥はけっして、北人と優奈の事を認めた訳では無いが、お互いに惹かれあってる事も分かるし、何より拓海と付き合う事が遥をより優しくしたのだと3人は思うだろう。


そして付き合ってからも4人でお昼をたべていた。「あっ、卵焼き」と母が拓海分の卵焼きが入れていたが、そんな心配をする事なく「拓海っ!はい、お弁当!」と遥の特製弁当をあけ、「サンキューな!」と頭ポンポンすると照れていた。

そんな二人を優奈は見ていたら、「優奈?大丈夫?」と北斗の声に慌てたように手作り弁当を渡した。「え?マジ!嬉しい。頂きます〜!美味しい!」と喜んでる姿にホッとして優奈だった。

そして、今日からはいつも違うのが、放課後に北斗が家まで送ってくれるという事だ。「ありがとう!またね!」と背を向けようとすると腕を持たれ、抱き寄せキスをされた。 だが、拓海が近所だからから遥を送り、3人で帰っていたのだ。「おいおい笑やめろ他人の家の前で!」「お前ん家、あっちだろ?」「はいはまぁね笑…じゃあ笑!」と北斗と拓海の会話を聞いていた。


翌日から、拓海用の卵焼きは辞めて、北人のお弁当を作る事にした。また、お祭りや花火大会とデートを重ねていった。

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