第32話
やがて授業が終わると、俺達は一斉に帰る準備をした。香織は友達と談笑をしている。なかには男もいる。あいつらは香織をさんざん誉めて気を向かせようと、必死さが伝わる。まぁ無駄なんだがな。香織もそれには気づいてそうだが笑顔で返している。内心ではため息を吐いているだろう。興味ないのにと。
俺は早く準備を終えて帰ろうとすると、香織が俺の裾をつかんだ。なにそれ萌えるんだが。しかも上目遣いまで使ってきやがる。何を求めているんだ?瑞己とやるの手伝ってとかか?何を好んで好きなやつがやるのをサポートしなきゃいけないんだよ。
「ちょっと待ってて、帰る準備するから」
一緒に帰るだけらしい。それだけで俺を萌え死にさせる気かよ。危うくにやにやしちゃうところだったぞ。袖をつかまれるとか憧れた行動のひとつだしな。まぁ香織にしてみれは特に意味はなかったんだろうけど。上目遣いも俺の方が背が高いからそうなっただけだし。
そして帰る準備をするのを待っている。久しぶりだな二人で帰るのは。大体は瑞己もいて、胸を揉んで、少し歩いてまた揉んで、キスを迫ってまた揉んで、揉んでばっかしだな。なんでこんな短時間にこれだけのセクハラができるんだよ。まぁ俺がいなきゃ瑞己は絶対に二人きりで香織とは帰りたがない。まぁあんだけセクハラされれば普通の反応だろう。
「準備終わったよ。あ、そうだ放課後案内あゆるんだったね。あの美少女を独占できるのは最高だよ」
「セクハラはするなよ」
「分かってるよ。あの子はそいうの敏感だろうしね。アイドルだし」
気づいていたのかよ。まぁあんだけ芸能人オーラを出してれば気づくか。それに目が特徴的に大きかったからファンならすぐに気がつく。それだけるんは特別なのだ。
「分かってるんならいいが。アイドルに手を出すとファンがなにをしてくるか分からないからな。例え相手が美少女でも」
「私は瑞己ちゃん一途だよ。手を出すなんてことはしないよ」
なにを言ってるんだが、ナンパしまくってるくせによ。可愛い人は話しかけるのが礼儀だとか訳わからんこと言っていたし。まぁでも美少女同士が絡んでいると映えるんだよな。そこだけ百合の花が咲いているんだよな。とりあえず一途っていうのは嘘だ。靡くレズがいなかっただけだろう。
「嘘付け、まぁいいや待たせるのもあれだし、早く集合場所に行くか」
「そうだね、ああ天使が微笑む姿が見える」
本当にぼろを出さないか不安になってきた。まぁでも今までも大丈夫だったから大丈夫か。まぁ本音を出したときは大体引かれていたが。
そうして俺達は集合場所に着いた。すると何人かの男子生徒に囲まれているるんがいた。はぁーナンパかよ。そいうのは学校外でやれよ。とりあえず香織が行くと余計相手が調子に野良から俺が行くか。それを分かっている木折は動く気配がない。なんて話かけるかね。
「森田ー。ここにいたのか。それでそこの生徒達ナンパは学外でやってくれ。俺の大切な人にてをだしたら分かっているよな?」
俺は威圧感のあるオーラ-をだす。これ武術で磨いたものだ。対戦する前に強者のオーラをだすことによって相手にプレッシャーを与えるためのものだ。すると男子生徒達は冷や汗をかいている。これで何とかなりそうか。まぁ学内で暴力はないとは思ってたが。
「ひっすみません、ナンパは違うか所でします」
そう言って男子生徒達は去っていった。森田は顔を赤くしている。何か照れるようなことでもあったか?あいつらに可愛いともでも言われたか?いやそんなの言われなれてるからそれはないか。まぁともかく男子生徒達は追っ払えたから学校案内するか。
「それじゃ行くか。うちの学校は結構広いからな。大事な場所だけ教えるから」
「分かりました。それではよろしくお願いします」
「私も色んな所紹介しちゃうぞ~」
「あの仮面被んないでください。奥にある変態性は気づいているので」
すると香織は口ポカンと開けていた。何だその間抜けな顔。まさか一回接しただけで、香織の本性を暴くとはな。だからあんなに警戒していたのか。さすが芸能界にいるだけはあって、人を見抜く目を持っているな。香織は少しするとぐへへと笑いだした。あ、これセクハラするな。
るんは体を手で抱いた。そして香織はるんに後ろから抱きついた。すうはーすうはーと匂いを嗅いでいる。
「んーいい匂い。さすがアイドルだね。匂いまで気を付けるなんて」
「いや、瑞己一筋じゃなかったのかよ」
「これセックスしてないから不倫にはならないんだよ。問題ないね」
いや顔が変態おじさんみたいだし問題大有りだよ。さすがに推しのアイドルがセクハラされてるのは黙ってみてられない。俺香織を後ろから羽おい絞めにして、引き離した。
「もっと森田ちゃんを堪能したいよぉー」
「やめろアイドルにセクハラとかファンに殺されるぞ」
るんははぁはぁと吐息を漏らしていた。エロいな。今これを言ったら俺も変態扱いを受けるから黙っておくが。それにして香織の体が当たってドキドキするが我慢だ。
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