第28話
話を聞くと、最近クラスのイケメンがアピールしてきてうんざりしてきてるという愚痴を明子は言った。まぁ明子はジャニーズ好きだが面食いではないからな。好きな人がいる時点でアピールしてきてもうざいだけだろう。話を聞く感じだとナルシストも入ってるぽいし。自分に落とせない女子はいないとか思ってそうだ。
「まぁ適当にあしらうことだな。もし本当にやばくなったら俺が霊圧で威嚇して近づくなというから安心しろ」
「お兄ちゃんの霊圧は素人じゃ耐えられないからね。それなら安心」
「まぁ本当彼氏役がいいんだろうが。周りに勘違いさせると、香織にアピールしづらくなるからな」
二股をしようとしてるのとか、明子のファンクラブに攻撃もされかねないし。まぁ跳ね返せるが。その辺の陰陽師でも勝てる自信はあるから攻撃されても問題はないんだが。
「香織さんレズだよ。振り向かせるせるの大変だよ」
「俺はいつか振り向いてくれると思っているんだ。助けてから少し距離感縮まったし」
あの強盗事件からスキンシップが多くなったのだ。きっと好感度が上がったんだろう。人間って少しでもチャンスがあるとそれにすがりたくなる。
「確かにスキンシップは増えたような。でもレズだからそれはないはずだよ」
「いやバイになる可能性もあるだろ?なにか起こるか分からないんだから」
「そうだね。、、、、いつか私に振り向いてくれる日も来るかも知れないし」
「なんか言ったか?」
「何でもないよ。お兄ちゃんはなんでそんなに香織さんが好きなの?本性知っているのに」
「優しいしな。ボブでパッチりとした目が好きなんだよ。ひかるに似ているし。寂しがりやなところもキュンと来るし。みんながいない時に袖をキュッとつかんでくるところはたまらなく可愛い。それに俺にしか本性を見せないところとか。信頼されてる感じがな」
あれほどの可愛さを持つ女神はいないだろう。香織がいなかったら俺は誰を好きになっていたか分からないが。まぁいないことを考えても仕方ない。実際にいるんだから。
「ベタ惚れなんだね。まぁ学生のうちの恋愛はいつまで続くか分からないけど。レズだから諦めるかもしれないし」
「香織がレズだって知って何年経っていると思ってる。今さらそんな理由で諦めたりはしないぞ」
惚れすぎて人形を作っちゃうまであるしな。実際に家に飾ってある。レズなんて障壁ぶっ壊してやるぞ。あと何回かイベントが起きてくれればいいんだが。そうすれば少しづつ好感度が上がっていく。
「諦めは悪いもんね」
「まぁな俺は手に入れたいものは手に入るまで諦めないしな」
香織への思いは俺は大きい。長年香織を好きだったしな。香織がレズだろうと誰と付き合っていようと変わらない。俺は好きでいる間諦めない。
「家に着いたみたいだね。それじゃ夜ごはんを作ってくるね」
「俺は部屋に行くわ」
そして自分の部屋に向かった。久しぶりに筋トレでもやるかね。呪術は禁止されてるから、筋力をあげることが喧嘩を吹っ掛けられたときに勝つための方法である。まぁ霊圧をかければ大体のやつがびびるが。
そして筋トレをしながら櫻坂の音楽を流す。るんの声が聞こえると、やる気がでてくる。そう俺はるん推しなのだ。あのンフフといった笑い声は萌える。香織がいなければガチ恋していただろう。握手会も何回か行っている。認知されてたら嬉しいが、人気がありすぎて覚えていないだろうな。
そして曲が一周したところで筋トレを終わらせた。ふぅー少し鈍っていたな。やればすぐに元に戻るだろう。すると明子からご飯できたよーという声がしたので俺はリビングに向かった。
「お兄ちゃん今日は味噌汁とピーマンの肉詰めだよ」
「俺の好物じゃないか。退院したから作ってくれたのか?」
「そうだよー。今日はお兄ちゃん祝う日だからね」
俺達は席に着き、いただきますと言って食べ始めた。うん美味しい。味噌汁は出汁がしが効いている。よくご飯に合うな。ピーマンの肉詰めはピーマンの足が引き立てて美味しい。
「美味しいぞ明子」
「へへ、味噌汁は朝から用意したからね。気に入ってもらえてよかったよ」
これを食べると退院したんだなと思う。改めて妹の手作りのありがたさを知った。そしてあっという間に食べ終わり、皿は俺が片付けることになった。そりゃ料理を作ってもらったんだから片すのは当たり前だろう。
そして洗い終わり、寝るまで時間があるので本を読むことにした。俺の青春ラブコメは間違っているだ。八幡の心情模写がたまらなく面白い。そして明子はというと雑誌を読んでいる。イケメンの誰かが表紙のな。まぁ明子は面食いみたいなところあるから納得なんだが。
そして読んでいるといい時間になったので俺は寝ることにした。
「明子俺は寝たいから風呂にはいってくるからな」
「うん、分かったよー」
そして風呂にはいり体をきれいにした。病院じゃ風呂にはいれなかったから体がすごくきれいになった気がする。俺はパジャマに着替えて、明子におやすみというと自分の部屋に入り寝た。
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