第15話

そしてあれから医者達は精密検査を一応して問題ないということになり、でていった。俺はどんくらい入院するんだろうか?進学校だから早く復帰したいんだか。


「徹、瑞己ちゃんとどこでデートしていたの?」


「ゲーセンだ」


「羨ましいわ!てことはあれだよねプリクラ撮ったてことだよね?くっあの巨乳を揉んだりキスをしたりしたかったのにぃー」


「いや普通にそれセクハラだろ。いつか訴えられるぞ」


だから香織がいないときに誘われるんだよ。密室だと香織が何をやってくるか大体分かるからな。美少女にセクハラするのはやめた方がいいぞ。まぁ好きになった人と信用できる人にしてないが。


「ふっ私は美少女だからね。そんなことは起きないのさ」


自分で言うなよ。まぁ否定はしないけど。髪はボブで目はくりくりしていて唇は薄く、鼻は高い。これほどの美少女は早々いないだろう。正直俺のタイプです。


「いやセクハラ度合いが酷すぎるからな」


「相手は選んでいるから大丈夫だよ」


そいう問題じゃないんだけどなぁー。あのセクハラレベルは。行いくら訴えないと言っても男のいる俺の目の前ではやめてほしい。目線に困る。普通に胸の中に手をいれたりして感じてるから色っぽい声がでてるし。


「はぁーそのセクハラは治さないのかよ。せめて俺の前ではやめてくれ」


何が好きで好きな人がセクハラをしてるところを見なきゃいけないんだよ。嫉妬するわ。俺だって香織とあんなことやこんなことをやりたいし。まぁレズの香織は興味ないだろうけど。


「ふっ私は何を言われようが胸を揉むし足も撫でるのだよ」


「同姓でよかったな。じゃなかったらその性欲をためることになってどっかで爆発して捕まってるぞ」


太ももを撫でれるのはいいな。まぁこの間は瑞己の太ももを撫でたが。あれはまさしく国宝だった。うっかり惚れちゃうレベル。なんとか香織の笑顔を思い浮かべて耐えたが。あのすべすべな太ももは人類の宝だろう。


「でも男だったら振られることもないのにねぇー」


まぁ香織が男だったらイケメンだからな。いろんな美少女からアプローチをされるだろう。だが男だったら俺は香織と付き合えないから男じゃなくてよかったと思っている。


そんなことを考えているとドアが勢いよく開き、明子が入ってきた。


「お兄ちゃん!よかった目が覚めたんだね!。なんでかおりさんが腕に抱きついているのかな?」


明子は香織を睨んでいる。レズなんだから大切な幼馴染みが自分を庇って重傷を負って、目覚めたから安心感がでて抱きついただけだろう。一時の感情だ。だから彼氏の不倫みたいに見るな。そもそも俺達は兄妹だろう。


そして腕を無理矢理明子は離させた。するとあっと少し切なそうな声をだす。そんなこと湯ったら俺が勘違いをしてしまうぞ。そして振られるまである。


「はぁー落ち着け明子。感動で香織は抱きついていただけだ」


「ふぅーそれならいいけど。お兄ちゃんが心臓を銃で撃たれたと聞いた時は涙が止まらなかったんだからこんなことはもう二度としないでね」


香織を助けるためならいくらでも俺はこのみを投げ出すからそれはできないな。まぁここでそれを言うとさらに面倒なことになるのは目に見えているので言わないが。


「まぁ善処するわ」


「とりあえずお兄ちゃん頭撫でて」


「私が撫でようか明子ちゃん」


ぐへ屁と変態親父のような顔で、腕をワキワキしながら明子の頭に手を置こうとする。俺も香織に撫でられたい。まぁそしたら明子にジト目を向けられるのは確定だが。


「結構です。私はお兄ちゃん以外に頭を預けたりはしません」


「くっなんで美少女ばっかしに徹はモテんのよ」


モテるって言ったて二人だけだろ。中学の頃はまともに離したことある同級生は香織を除き二人だけだし。まぉどっちも美少女だったがセクハラはしてないが。あれは多分相当我慢していたな。まぁ好きだった訳じゃなさそうだが。


「そんなにモテてないだろ。明子こっちに頭を向けてくれ」


すると明子は俺の胸に飛び込む。俺はゆっくりと頭を撫でると、明子は嗚咽を漏らした。


「ううっもう起きないんじゃないかと思ったんだよ。もう二度と私から離れないでね」


「ああ、もうこんなことは起きないようにするよ」


まだ明子が幸せになる瞬間も、香織とも付き合えてないから、死ぬわけにはいかないし。まだまだやりたいことがあるのだ。これは俺の本心だ。香織を悲しめたくもないからな。


「約束だよ。ぐすっ」


そう言って俺から明子は離れた。久しぶりに明子の頭を撫でたが、髪の質感は変わっていなかったな。それだけ手入れをちゃんとしてるのだろう。


「そうだ、お兄ちゃんに本と参考書を持ってきたんだよ」


「暇だったからちょうどよかったわ」


明子はリュックからいくつかの本と参考書を取り出した。呪術本何て持ってきたのかよ。確かにもっと今回のことで鍛えようと思っていたが。


「さんきゅうー。それじゃそろそろ面会の時間終わるから帰っていいぞ」


「また明日ねー」


「お兄ちゃんバイバイ」


そう言って二人病室をでた。それじゃー呪術本を見るか。























  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る