第7話
「おっ帰りぃーお兄ちゃん」
そう言って明子は抱きついてきた。いや色々当たってるから。離れて。すると行きなり俺のほほにほほずりをした。だがいきなりスンスンと匂いを嗅いだ後目の光を消した。
「ネェオニチャンナンデカオリサントミヅキサンノニオイガスルノ?モシカシテデートシテタノ?」
なんでそこまで分かるんだよ。俺別にあの二人とくっついてないぞ。いや、手を握ったな。え?あれだけで分かるの?嗅覚よすぎない?だがよからぬことはやっていない。
「いやでかけただけだぞ」
みての通り明子はブラコンだ。しかも血が繋がっていないから余計に質が悪い。義理だと知ったとき明子は嬉しそうに笑顔になりそれから俺にアプローチをするようになった。俺も義理だと知り少し意識してしまっている。
「ふぅーんそうなんだ。でもこれから香織さんにはくっつかないでよね。お兄ちゃんの匂いが薄くなって他の女の匂いがするのはいやだから」
それは約束できない。俺か好きなのは香織だからだ。これからもくっつくことかあるだろう。まぁ付き合えたらの話しだけど。あのレズを落とすには普通の美少女を落とすよりむずかしいからな。男が眼中にないから。
「まぁできるだけくっつかないようにするわ」
そう言うと、俺は靴を脱いで、家に上がる。明子は俺の匂いで夜ご飯を食べたことを知ったのか、夜ご飯のことは聞いてこなかった。どんな嗅覚してるんだよ。いやラーメン屋なら分かるか?香織達と一緒にいたことさえ分かるんだからこんなのお茶の子さいさいか。
俺は自分の部屋には入ると、ベットに横になった。それにしても香織のあの変態具合はなおんないのか?いつか周りのやつにばれそうでヒヤヒヤしてるんだが。少なからず嫉妬して敵意を持っているやつもいるからな。そいつらにばれると拡散されて差別を受ける可能性もある。
まぁその時はその時で考えよう。今は香織が瑞己にたいして飽きないかを待つか。香織は恋多き女だからな。いづれもしかしたらバイになる可能性も無きしにあらずだ。俺はその後風呂に入って勉強をして寝た。
「お兄ちゃん起きて」
日差しが眩しい。後一時間は寝たい。学校遅刻しても俺は成績がいいから文句は言われないし。むしろ言われないために勉強を頑張っているまである。
「まだ寝たい」
「折角朝御飯作ったのになぁー」
「今起きた。明子の朝御飯を食べれれなら何時でも起きてやる。滅多に朝御飯はないからな」
夜は俺が作っているし。俺も大概シスコンだな。でも仕方ないだろ俺推しであるるんに顔が似てるんだから。るんは俺の理想の顔のタイプなんだ。美少女が妹でシスコンにならないほうがおかしい。
「そんなに私のこと好きなんだね」
「そりゃ好きに決まってるだろ。家族なんだし」
「そいう意味じゃないんだけどなぁー」
女子が好きって意味では香織だけだ。初恋であり、現在も好きだ。恐らくだが、明子は俺が香織が好きなことを知らないだろう。鈍感だし。自分に向けられてる好意を気づいてないくらいだからな。ファンクラブがあり不可侵条約を結んでいて抜け駆けはしないようになっている。だから告白はされないから自分がモテてることに気づいてないんだ。可愛いということは自覚してるが。
「それじゃ朝御飯食べるか」
俺はそう言うと自分の部屋を出てリビングに向かった。味噌汁の香りがする。味噌汁とかポイント高いな。俺は味噌汁が大好きなのだ。特に明子の味噌汁は出汁がきいていて美味しい。
「そう言えばなんでこんなに料理美味しいのに、あまり料理しないんだ?」
「それはお兄ちゃんの料理が食べたいからだよ。好きな人の料理は食べたいでしょ。それにお兄ちゃんのフレンチやイタリアンはレベルが高いし。愛情もこもってるから余計に美味しく感じるんだよ」
そこまで誉められると照れるな。まぁ確かに美味しくなるように愛情を混めている。だが明子の料理からも愛情を感じるが。まぁ作ったほうはそれを感じないから作ってほしいんだろうな。
そして俺達は少し談笑をして食べ終わった。皿はもちろん俺が洗う。その間明子は制服に着替えに行った。今日は恐らく一緒に登校することになるだろうな。ファンには兄だと認識されてるから何か危害を加えられることはないが、学校外の奴らの視線が鬱陶しいんだよな。なんであんなやつが美少女といるんだという視線が。
俺は皿を洗い終わると、部屋に行き制服に着替えて、リュックを背負って家を出た。鍵を閉めると、明子が自転車の荷台に乗っていた。やっぱり2人乗りか、胸を押し付けてくるから理性を我慢するのが大変なんだよな。
「お兄ちゃん今日は乗せてってもらうね」
「はぁーあんまり胸を押し付けんなよ。我慢するのに大変なんだから」
「我慢しないでいいんだよー」
「妹なのに手を出すわけにはいかんだろう」
俺は自転車に乗るとやっぱり俺の脇腹に手を回して押し付けてきた。理性よ持ってくれよ。駅まで我慢すればいいんだから。
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