第6話

それじゃぁー夕御飯食べたし帰るか。あと行くところって言ったらカラオケくらいだが、高校生じゃこの時間入れないし。今度秋葉でも行きたいな。もう少しで夏休みだし海に行くのも悪くない。ライブを見に行くのもいいだろう。色々行きたいところがたくさんある。香織とな。


「もう帰るか」


「そうだねー。瑞己ちゃんは私が家まで送ってあげるよ」


「いやです。香織先輩に家を知られると何が起こるか分からないので」


「つれないなぁー。せめて毎朝一緒に学校に行くぐらいなのに」


セクハラをしながらだろ。それなら教えたくないのも無理はない。一応俺も男なんだから目の前でセクハラするの早めてほしいんだが。目のやり場に困る。


「あ、駅に着きましたね。それじゃ私はこっちなんでさよなら」


そう言って瑞己は一番線の電車に向かった。俺達も隣の電車に乗った。


「うー瑞己ちゃんの家を知って、料理を作ってあげて手料理に媚薬でも盛ろうと思ったのに」


いや媚薬って犯罪だろ。何をしようとしてるんだよ。どんたけやりたいんだよ。そいうのは店に行け。レズの店もあるだろう。今は多様性の世界だからな。


「そいう店でお金払っていくのはいやだ。ある程度好意があって始めてセックスは充実したものになるんだから」


「さりげなく俺の心読むなよ。いくら美少女でも女子とやりたい女子は見つけるの大変だぞ」


「私の魅力にかかればイチコロよ。それより徹は彼女作らないの?瑞己ちゃんの胸を揉んでいるときの徹の表情を見れば女子が好きなのは確かだし」


彼女ね、香織が好きだから作りたいとは思わない。香織が付き合ってくれるなら別だが、香織はレズだし俺に興味はないだろう。だから彼女は今は作らない。作るとしたら香織を諦めた日だ。


「今は作ろうとは思わないな。そのうち好きな人ができたときに作る」


「ふぅーん応援してるゾ」


ここで香織が好きだと言ったら驚かれるんだろうな。さりげなくアピールもしてるんだが。鈍感だからな香織は。まぁ気づかれても余所余所しくなるだけだから、気づかれないほうがいいのかもしれない。


そんなこととを話してると、もよりの駅に着いたので、俺達は降りる。今日は星が輝いているように見える。今日は楽しかったからな。いつかこの気持ちも伝えなきゃければならない。それまで今この瞬間を楽しもう。


「あ、そうだいいエロいDVDがあるんだけどみる?坂道系アイドルなんだけど」


とうとうAVにまで手をつけ始めたのか。もうここまでぶっちゃけて好きなのって俺もある意味変態かもな。それに好きなものを共有したいってことはそれだけ好意も持たれてるってことだからいいかもな。


「ああ、貸してくれ。もちろん足は綺麗なんだよな?」


「ふふ、もちのろんだよ。美しき足だからね」


俺は足フェチである。電車にいる女子高生の足をみて総評をつけるくらいには。何様だよと思うかもしれないが、足で大体可愛さが分かるんだよ。可愛い人って足までちゃんと見てるからな。


「それならいい。香織のことだから瑞己ににたのも持っているんだろ」


「もちろん、最高のオカズになるよ。いつかあんなことやこんなことをぐへへ」


おい、女子がしちゃいけない顔になっているぞ。まるでおっさんのようだ。そんなところも好きなんだが。少しは欲望を押さえろ。ファンが見たら倒れるな。


「家に着いたみたいだな」


「お、やっぱ話すと早いねぇー。そうだもう少しで夏休み始まるけどいつ空いている?」


「塾以外の日は空いてるな。土日ならどっちも空いてるぞ」


恐らくどこかに行くが、瑞己だけを誘うとこないから俺も誘われているのだろう。瑞己に警戒されすぎだろ。日頃からのセクハラが要因だな。普段の香織を知らない女子からは憧れの対象にもなっているが、意図してそうしてるんだろう。まぁ不思議と香織が好きになる女子はノーマルが多いんだが。


「それなら夏休みの二週目の土日に京都に行こうよ」


京都か、中学生の修学旅行以来だな。あの時は合えて香織が二人行動にして、そこら辺の女子高生におすすめスポットを教えてもらうと言う名目でナンパしてたな。何人かは連絡先交換してたが、あの後どうなったんだろうか。


「いいぞ、行くのは新幹線か?」


「そうだよぉー。部屋は二部屋とるよ。そして瑞己ちゃんは私といちゃいちゃして夜はぐへへへへ」


これは同じ部屋にしちゃダメなやつだわ。だからと言って俺と同じ部屋は間違いが起こったらなぁー。それはそれでかなり不味いし。いや手を出すつもりはないよ。ただ寝間着が肌の露出の多いものだったり、寝相が悪かったら見えちゃうだろ胸とか。足とかも太もも見たら触れちゃいそうになるし。


三部屋借りるのは許さないだろうし。1部屋ならどうだ。互いに監視ができる。これならとくに問題はお子らないだろう。


「借りるの一部屋にするぞ。香織が何をやらかすか分からないしな」


「そんなに私と寝たいの?ダメだよ私は瑞己ちゃんのものなんだから」


「違うわ監視だよ。夜に襲わないようにな」


「本当は二部屋がいいけど、瑞己ちゃんがそれ認めるか分からないし、それが妥協点か。分かった一部屋にする。それじゃまた明日ね」


そう言って自分の家に帰ったので、俺も帰ることにした。



 








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る