#22 「ベス、きみが欲しい」
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エドが泊まる豪華な部屋に目をみはるベス、
そんな彼女の肩をそっと抱き寄せるエド、
そしてふたりはついに……!
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「すごいわね、ここ、スイートじゃないの?」
エドワードが宿泊していた部屋は2階にあり、入口のドアをあけると広めの玄関ホワイエ、さらにリビングへと通じるドアがあって、反対側にあるドアはバスルームへと通じている。リビングをはいるとその奥がベッドルーム。
ベッドは豪華なキングサイズで天蓋付きだ。室内のインテリアはクラッシックで優雅そのもの、家具もまた伝統を感じさせる豪華なものでまとめている。
窓からヴァンドーム広場が一望できる側の客室は人気があり、当然ながら室料も高い。
「身の程知らずだよね。しかも、この部屋をひとりで使っているなんてさ」恥ずかしそうにエドが言う。「最高のものを体験しろという、父の思いとはいえ……」
「すばらしいじゃないの! たしかにわたしには全然縁がない世界だけど、あなたにとっては将来にいかせる体験よ。お父様の思いを大事にしなくてはね」
エリザベスはそういうと、窓辺に近づいた。ヴァンドーム広場の中央には、ナポレオン像をいただいた記念柱がそびえている。
「あの広場をいまは見下ろしているなんて妙な気分だわ」エリザベスがぽつりと言った。「これぞパリっていう光景よね。でも、下町の雰囲気のほうが私は好きかな」
「ぼくもそのほうが性に合っている。でもいまは、どこにいるかは関係ない。きみと一緒にいられることが何よりも大事なんだ」
エドワードがそういってエリザベスの肩を抱き寄せた。
エリザベスはすなおにそのまま彼の肩にもたれかかった。
するとエドワードは彼女を正面に向き直らせた。どちらともなく熱いキスを交わした。今まででいちばん濃厚なキス。ふたりの体が融けてしまいそうなほどの激しいキスだった。
「べス、きみが欲しい……いいかい?」彼女をぎゅっと抱きしめた彼の息が荒くなっていた。
「もちろん、そのつもりよ」彼女の声も途切れがちだ。
「ああ」ため息のような声をもらして、エドワードはエリザベスをさらに力強く抱きしめ、再び熱いキスを交わした。やがて彼女を抱き上げるとそのままベッドへ向かった。そして天蓋付きのベッドに彼女をそっと横たわらせる。
「待って」エリザベスが自分に覆いかぶさろうとするエドを止めた。
「どうして? やっぱりいやなの?」
「そうじゃないの……シャワーをあびたほうがよくない?」エリザベスが恥ずかしそうに言った。
「そんなこと気にしないで。ぼくらは今日一日、ずっと一緒に歩きまわった。同じ空気を吸って、同じ食事をとったんだよ。そして、これから一緒に汗をかく、何を気にすることがある?」そう言って、再び彼女の唇をふさいだ。これ以上、何も言わせないために。
エドのキスにべスが舌で応えた。互いの舌がからまりあう。
相手の唇をむさぼるように何度もキスをしているうちに、いつの間にかふたりは身に着けていたものをすべて脱ぎ去っていた。夢中で相手を愛撫していたせいで、自分から脱いだのか、相手が脱がせたのかもわからなくなっていた。
エドの唇が彼女の唇から離れ、いま自分の手の中に包まれた、彼女のやわらかな胸のふくらみをいとおしそうに見つめた。
「きれいだよ、きみは本当にきれいだ」
「恥ずかしいわ、そんなに見ないで……」
「でもほんとうのことだから仕方ない」そういうと、こんどは彼女の首筋にキスをしはじめ、そのキスはしだいに彼女の胸へとおりていった。
「ああ……エド」べスが思わず声を漏らした。
エドの唇が、べスの硬くなった乳首をやさしくふくんだ。
そのとたん、べスの体は電流が流れたように弓なりに反り、さらに激しいうめき声が漏れてしまう。「だめ、そんな……」
だが、彼女の体も興奮していることを感じ取ったエドは、やめるどころか、さらに激しく彼女の乳首を舌で愛撫しつづけた。彼女を抱いていた手は背中からしだいに腰へと下がっていき、やがて張りのある尻を包みこんだ。
彼の背中にしっかりしがみついていたべスの手にも力が入る。エドの手がゆっくりと、彼女の白い太腿を押し開こうとしたとき、彼女はもはや抵抗をやめていた。
それどころか、はやく彼を迎え入れたくてどうしようもなくなっていたのだ。
「べス、きみのすべてが欲しい」
「わたしもよ、あなたが欲しい……」
彼女の言葉をきいて、とっくにいきり立っていたエドの男性自身はますます硬くなった。指でそっと彼女の秘密の場所に触れると、驚くほど熱く濡れている。
「ああ、べス!」エドは喜びのあまり、迷うことなく彼女の体の奥へ静かに入っていった。
「ああ、もうだめ……」
「まだだよ、一緒に行こう……」リズミカルに体を動かすエド、その動きと彼女の腰の動きが同調していった。
「ああ、エド……!」彼女は声にならない声を上げた。
「愛している、べス!」
ふたりは同時に果ててしまった。
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