第7話 Skeleton Night
「コイツら強えぞ!」
ハッスが叫ぶ。
「2層のレベルじゃねえな糞!」
ガキィィィィン!キィン!
武装したスケルトンの斬撃を弾きながら答える。
とんでもない圧力だ。ボスが出るのは3層以降じゃなかったのかよ!
突如現れた光の柱。
柱から現れた2体のスケルトン。いずれも武器と防具を装備している。
スケルトンナイトとでも呼ぶべきか。
「バッカス!離れて!」
詠唱を終えたレイナがワンドをスケルトンナイトに向ける。
「ファイアボール!」
!!ドパァン!
攻撃魔法を放ち着弾するもスケルトンナイトの盾により弾かれてしまう。
「そんな・・・。」
放心するレイナ。
弾かれて森に落ちた魔法は爆発して大地を溶かし炎を上げる。
あの威力、レイナのレベルも上がっているはずだ。普通なら盾ごと消し飛んでもおかしくない。
あの盾魔力が込められているのか!?
たった2対のスケルトンにここまで追い詰められるとはな。
クソ!
「あれを弾くとか冗談だろ!クソ!何だこいつらだんだん攻撃が重・・・」
スケルトンナイトの猛攻は止まらない。
キィィィィン!キィン!
ガキィン!
「くっ!しまっ・・・」
斬撃で弾かれたハッスの剣
スケルトンナイトはその一瞬を見逃す事なく斬りつける。
ズバッ!!
「ハッス!」
肩から袈裟斬りにされ2つに別れ崩れ落ちるハッス。
「嫌あああああああ!」
レイナの絶叫が響く。
キィィィン!キィィィィン!
クソ!駄目だ!
俺だけじゃ2体の攻撃は捌ききれない!
「レイナ逃げるぞ!」
「そんな、待ってアルは?こっちに向かってたらどうするの!?」
涙をポロポロ流して叫ぶ。
「あいつはもう逃げたんだ!いない奴の事は考えるな!」
スケルトンナイトの攻撃を辛うじて交わした俺はバッグからアイテムを取り出す。
こんな所で使う事になるとはな。
ヤバくなったら使えと学園長のババアから渡されたアイテム。
俺は泣いているレイナの手を握ると転移の魔法が込められたスクロールを開く。
中から光が溢れる。
「アル・・・すまない。」
俺が光の中で見た最後の光景は
泣きながら走るアルの姿だった。
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