第2話 流されてダンジョン

底辺のゴミを獲得した僕。学園の皆んなからは馬鹿にされ徐々に人が寄り付かなくなった。

絶望で死がちらついた時


「まだ落ち込んでんのかゴミ。分かってた事だろ何沈んでんだコラ。」

声を掛けて来たのは同じクラスのバッカスだった。


「道場いくぞ!」

そう言って僕の腕を掴むと無理矢理歩き出す。

「ちょっ痛いよ ふぇぇ」


道場に着くとハッスとレイナが待っていた。

僕たち4人は同じ村の出身で例の災害で親を失ったと言う共通点がある。


「なんで涙目?キモ。」

「遅えぞ!もうあの話はしたのかよ」

2人ともキレ気味だ。ふぇぇ。


「まだだよ。とりあえず連れて来た。おい!ゴミ!1ヶ月後この4人でミラージュダンジョンに行くからな。」


ん?何て?

「加護が無くても荷物持ちくらい出来んだろ。準備しとけよ。」

えっえっえっ何て?ミラージュダンジョン!?


「ちょ、待って!無理無理無理無理!あそこモンスター出るからめっちゃ強いモンスター出るから!」

僕は必死に拒否する。

あのダンジョン初心者向けとか言われてるけど毎月死人出てるからね!?ピクニック行くみたいに言うのやめて!


「俺らの加護ありゃ楽勝だっつのw俺は探索向きだしレイナの炎系魔法ならアンデットとの相性良いからな。」

ハッスの言葉にバッカスも続く


「ぶっちゃけ3人でも良かったんだがレイナがどうしてもって言うからな。」


「はぁ!言ってないし!荷物持つの面倒だから人でが欲しいって言っただけよ。」


「レイナ・・・」

涙目でレイナを見る。


「キモいんだよカス!ゴミ!」

何だろう、レイナに罵られても嫌な気持ちがしない。むしろ嬉し・・・。


「だからよ俺らと一緒に・・・冒険行こうぜ。」

バッカスの声で我に帰る。

なんだかんだ言っても心配してくれてるんだよね。

ダンジョン攻略でいい成績を残す事が出来れば冒険者への道もグッと近づく。ここは・・・


「分かったよ。行こう!」

単純な僕は秒で流される。

こうしてダンジョン攻略が始まったのである。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る