第5話 様々な家族との出会い④オランジ家

はぁ。

今まで、やってきた家族たちは職人ばっかだぞ。

このままでは食料供給がまずいな。


と、そう思っていた。


今までの家族は、

うち、アルファンティス家、

フォスター家、

スミス家、

ハンター家

の4家族だ。


お金もうちが一番今のところ多そうだし、

うちが権力を持つこともできるかもしれないが、

こいつら多分、今のことしか考えてなさそうだ。


「……楽観的すぎだろ。こいつら……」


と、俺は思っていた。


「すみません。ここ集合場所であってますか?」

と、土まみれの家族が話しかけてきた。


「そうだが、もしかして、農家の人?」


「そうです。いやぁ~、間に合ってよかったです。」


「農家って、林業もやってたりするの?」

とフォスター家の旦那が言う。


「いやぁ。結局、うちも山は持ってたけど、結局、木を切るのは林家に任せてるよ。」


「そうか。うちのところの農家は自分で木を切ってたけどなぁ」


「だって、林業はちょっと危ないし、怖いし」


「農家も怖いだろ?あんな動物相手にして」


「動物は言うこと聞いてくれるけど、木の倒れてくる方向なんて、なかなかそんな簡単にコントロールできるものでもないよ。」


「いやぁ、その辺はワシがビシバシ指導するから大丈夫よ。」


新村開拓は木の切り倒しからはじまる。

それはそうだろう。


うちのキャラバンからも木材もある程度は持っていくつもりだが、

現地で供給した方が早いだろう。


事務的仕事や営業の仕事ばっかりしてきたから、

不安になってきた。


「オランジって名字はこの辺りで見ない名前ですね。昔からこの辺りに住んでいたんですか?」

と俺が聞く


「いやぁ……。何代か前にルナテラス国から移住してきたみたいよ。口伝だからね。よくわからんけど、名字的にそうかもね。まぁ、でも、僕自身はソルティアで育ったから、ソルティア人だと思っているけどね。」


「まぁ、会話がソルディア語でスムーズにできているし、十分大丈夫だね。」


「何が大丈夫なの?僕はソルディア人だよ。」


「そうだね。まぁ、食料人材が集まったのはいいことだね。」


また、戦争が近いかもしれないのに、

その戦争相手になるかもしれない国の人が来てしまった。

しかし、食料要員。


うーん。一波乱ありそうだ。

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