第20話 繋がる話

数年前の話

お仕事頂いてる制作会社さんから、「夏を先取りゾクッとする仕事は要らんかね」と言われる。

のこのこ出向いて行った、ほぼ徹夜明けの状態でですね。


(この段階で、前日土日と、オールナイトで怪談会を終えて、始発で帰宅して一息ついたあたりです)


事務所へ伺うと、早速編集中の映像を見せてくれた。

見ていて脳が記憶を呼び起こす、この場所には覚えがあるその映像、


部屋の中もベランダから外の風景も見覚えがある。


そんな思いも吹き飛ばし、担当者からの言葉が、


「これの調査よろしくね」と押し付けられる


去年、本業の仕事として回ってきた物件、思いっきり事故物件ですね。

現地調査に行ったら、フローリングのリビングのど真ん中に、

血の煮凝りが出来てましたわ、仕事するのに、特殊清掃すら入っていない。

まずはそこからかい

と、思ったくらい厄介な物件でした、結局コレハヨクナイモノと判断し、

うちはお断りしたんですよね、他の建築会社さんがお仕事したみたいです。

そして、この映像、仕上げすら変わっていますが、定点カメラが、

部屋の入口からベランダ側へ向いている、現調の時と同じ間取り、同じ外の風景。

つまり、あの物件かい。

実際映っていたモノは、白い影とか、赤茶けた影とかなら良かった、

煮凝りのあった場所に、ナニヤラブツが映っている、

全身?黒いシルエットの様な影。


これで映像提供者が失踪でもすればオカルトですが、

健在なのでしたが、その数年後、映像投稿者は失踪しました。

これは 2016年5月20日 のブログの話



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