第16話 スイッチ
とあるマンションの廊下に、夜間だけ人感センサーで照明が点く仕様になっていた。
管理会社からの依頼で、センサーのテストと調整を頼まれる。
電気は専門外なので、電化工事師と共に伺う。
到着し、管理会社立ち会いの元、チェックを始める。
特に問題無く動作している。
『これで何か問題あるんですか?』と聞くと
「夜中にね、誰も近付かないのに、電気点くんだよ、ほらコレ」と監視カメラ映像を見せてくれる。
それは建物の向かいにあるマンションからの映像
何でコレあるのか聞くと、その部屋の住人が怪異?みたいだと知らせてくれてねと。
同じ敷地にあるので、両方とも同じ管理会社だから連絡がスムーズだった模様。
撮影の時間が2時頃だったので、改めてその時間に行くことにした。
深夜2時
管理会社と電気屋と自分でセンサーライトの所に集まり観察をする。
確かにカチカチと切り替え音がして、何もないのに照明が点いたり消えたりを繰り返す。
その場で人感センサーの線を抜いてもらう。
しばらく観察したが変化は無い、でもね、廊下に電気が点かないのは困るので、手動で使えるスイッチを付けてもらう。
部屋のスイッチみたいのね、外で使える仕様のモノ。
夜中だけどそれで解散、様子を見ることに。
数日後、管理会社から連絡がくる。
「聞いてくださいよ、あのセンサー、線は抜いたから問題無いかと思ったんですよ」
『ふむふむ』
「ところがね、あれから見えないナニカがスイッチをパチパチやってるみたいでして…………」
その動画も見せてもらいましたよ
なので、『お祓いでもしてもらって』と告て終了。
あれから半年、変わらずスイッチのイタズラは毎晩されているみたいですよ。
そんなお話がありましたよ。
了
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