第07話 猫とか

妹の話

短大生の時の事、帰りに友人と買物に行き、占いの館に誘われた。

友人が「占って貰うんだ!」と息巻いていた。

妹はヤレヤレと付き合うことにした。

占い師に見てほしい友人には、サラッと流す程度で、妹に向きじっくり見ていた。

別に見てほしかった訳では無いので、適当に流そうかと思った。

占い師から「あなた見料要らないから見せて」と

(何よ)と思ったけど、まぁいいかと見てもらうことにした。

3分くらい見たかな

「あなたの右肩、何かしらね、白い箱が見えるわよ、心当たりある?」

妹が考えるが思い当たるものは無い

「心当たり無し」と答える

じーっと見ながら再度言う

「あぁ、それ靴だね、買ってから出してないでしょ、靴が出してほしいみたいよ」

妹は何かに気付いた様で

「欲しかったのに買ったら忘れている靴あるかも」

「やっぱりね、あとね、これは何かしら、猫かな」

更にじーっと見てくる占い師

「その猫ね、白い猫ね綺麗な毛並みよ」

そこで妹は思い出した

実家に仔猫の頃に貰ってきて、母のエプロンのポケットに入って遊んでた、白猫と三毛猫の姉妹を。

掃除機かけるときにじゃれ付くので、いつもエプロンのポケットに入れてあやしてた記憶。

でもね、適当に言ったかもしれないと思い聞いてみた。

「その猫の特徴はありますか?」と、

じーっと見つめて、うんうんと頷く。

「尻尾に特徴あるわ、事故か生まれつきかな、尻尾が短くまとまってるわね、歪に骨曲がってるわ」 

それを聞いて、(この人見えてるんだ)と確信した。

「この猫ね、あなたの守りについてるわよ」

確かに仔猫の頃から老衰で無くなるまで、妹が可愛がっていたからね。


この占い師だけなら、たまたまだろと思います。

それ以降、何故か見える人達と仲良くなり、

皆がだいたい同じで、「白猫のお守り」と言うそうだ。


私も昔は色々見えていました、今は見えなくなりました。

妹は現在も感が冴え、色々見えているみたいです。


続きの話はまた別の機会に書くとします。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る