「これが私と彼との出会い。」

私は中学生の頃いじめられていた。

いじめといっても暴力などではなく、

女子による陰口が主だ。


「はぁ~…どうしてこうなっちゃたのかな…」


別に私は陰口を言われるような事をした覚えはなかった。


女子が言うには私の態度が〈ぶりっこ〉のそれらしい。

まったくの無意識なので甚だ心外である。


学校で天使のようだと言われている、私の親友には言っていない。

彼女には心配させたくなかった。



私は学校帰りにふらりと公園によるとある少年に声をかけられた。


それが私と彼との出会いだった。


今思えばこれが運命の出会いというやつだろう。




「君、こんなところでどうしたの?」


彼はベンチに座っていた私にそう優しく声をかけた。


「君こそこんな公園で何してるの?見たところ私と同じ学校ではないようだけど」


すると彼は物憂げな顔をして、


「そうだね、少し遠出がしたくて。」


「奇遇ね、私もそんなところよ。」


私はどこの誰かも分からない少年に今の私の状況を語った。

初めて自分の悩みを聞いてくれたからか、それとも少年に何か感じたのか、

私は嬉しかった。


「そんなひどいことを…」


「それで君は?」


一瞬ためらった様子を見せたが、重たい口を開いた。




それを聞いた私はなんとも言えない気持ちになり口を閉ざす。


「あはは、ごめんね?雰囲気を悪くしちゃって。」


「何言ってるの、最初から雰囲気は最悪よ。」


「違いないね。」



これが私と彼との出会い。








__________________________________


短くてすみません。<m(__)m>








  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る