「波瀾の朝」
―登校中-
「見て!あのカップルめっちゃお似合いなんですけど~!!」
「彼氏の方、めっちゃかっこいいじゃん!話しかけちゃだめかな?」
「しかも、白南風学園の制服着てるよ!スペック高すぎじゃん!!」
まだ登校し始めて二日目だけど、やっぱり僕って田舎者感あるのかな???
さっきからずっと女子がこっち見てくる気がするんだけど…
やっぱり都会の空気には慣れないな…
一緒に登校している柚月の方をみてみると、なぜかムスっとしている。
「どうした柚月?なんか機嫌悪くないか?やっぱり僕と歩くの嫌か?」
すると柚月はこっちを向いて体を大きく使って否定してきた。
「全然そんなことないよ!むしろ一緒に登校できて嬉しい…じゃなくて!蓮くんがかっこいいのが悪いんだよ!でもなくて…」
さっきから柚月は何を言っているんだろうか。
そんなに手を振っていると二つのたわわに実った柔らかいのが…
「そ、それならよかったよ!早くいかないと遅刻するからね!急ごう!」
「そ、そうだね!急いで学校に行こう!」
そうして僕たちは二人一緒に学園をめざした。
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「・・・、っていうことがあったんだよ、一馬。」
朝あった出来事をなぜ僕が一馬に説明しているのかというと...
「よぉ一馬!おやおや?よこにいるのは学園の天使と名高い橘柚月さんではありませんか。どうして朝から一緒に登校しているんですかね?」
朝登校して教室に入った僕に一馬が絡んできた。
なぜかニヤニヤしている一馬を無視しようと決めた僕とは違い柚月は反応した。
「私が誰と登校しようが勝手でしょ?それにあんまり彼をいじめないであげて。
ねー蓮くん?」
おいぃぃぃぃ、なにやってるんだ柚月!
学校がはじまって二日目で名前で呼ばれる関係って思われたら
変な勘違いされるだろ!
え、ちょっとこっちみてニコニコしないでよ!いや可愛いけどもよ!許すけど!
そんなことしてるから、みんなの視線集めちゃってるよ…
うわぁ…男子の目線が怖い…
「と、とりあえず橘さん?あんまり誤解されうようなことはやめよう?」
僕が柚月をなだめようとするが・・・
「え、なんで苗字で呼ぶの蓮くん?私たちは昨日の帰り道に下の名前で呼び合おうって言ったよね?べつに私変なこと言ってないよ?」
その発言が色々とまずいんだよ!!
うわぁぁぁぁそんなに可愛くいわないでくれ!
僕が柚月の説得を半ば諦めていると・・・
「わかったよ、橘さん。おい蓮、後で詳しく教えろよ?」
一馬のやつは一旦諦めたようだが、ニヤニヤしながら僕の肩に手を置きながら言ってくる。
あぁ…ほんとにめんどくさい…
そうして僕たちの波乱の朝は終わった。
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