「おはようの天使」


僕は家に帰ると、帰り道に交換した連絡先を使ってやり取りをしていた。

「今日はほんとにつかれたね!まさか蓮くんと会えるなんて!ほんとによかった!」


僕は嬉しさを噛み殺しながらも、それに同意する

「そうだね、僕もまさか柚月さんと会えるとは思わなかったよ。

 もう二度と会えないかと思ってた。だから今日会うことができてほんとによかった!」


そうして夜が更けまた僕は夢をみる



____________________________________



「おはよう!蓮くん!一緒に学校に行こ?遅れるよ?」


あぁ、またこの夢だ…


「ねぇー起きてってば!ほんとに遅れちゃうよ?蓮くん!」


あれ?これはほんとに夢なのか? そう思い、目が覚めてきたので少しづつ闇があけ光がみえてきて...


「うわぁ!!」


僕は急いでベッドから飛び起きた。


「おはよう、蓮くん。また起こしに来たよ?」

だってそこには使がいたからである。


「私は別に天使でもなんでもないよーだ」

美しく艶のある長い黒髪、高校生とは思えないほどのスタイル。

これのどこに天使じゃない要素があるんだ?そう思い、僕が柚月のことをみていると


「そんな、まじまじと見ないでよぉ…なんか恥ずかしいから…」


グハァ…もうやめて!蓮のライフはもうゼロよ、と誰かが言っているのが聞こえてきた。


「と、とりあえず早く着替えて下に降りてきて!あ、朝ごはん作ったから…」


え?天使の朝ごはん?食べます!

一気に眠気が覚めた僕は急いで着替え天使の待つ、リビングへと向かう。


食卓に並べられたベーコンエッグに、パン、コーンポタージュ。

どれも湯気をあげていて見るだけでおなかが空いてくる...


「どう?おいしそう?蓮君くんのために頑張ってつくりました!」

えっへん!とでも言いたげに腕を前に組み、僕を見つめる。

その協調された柔らかいものが目に入り僕は急いで目をそらし朝ごはんを食べる。


「とってもおいしいよ!柚月って料理できたんだね!」


「当り前よ、まったく。誰のために料理の練習したとおもってるのかしら…」


なにか柚月が小さく呟いているが僕は口いっぱいにパンを詰め朝ごはんを食べ終えた。


朝ごはんを食べ終えた僕たちは家を出るのであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る