「見せつけるお二人さん」
私には小学校の時好きな男の子がいた。その子とは家が隣で毎日私が起こしに行っていた。
なぜかわからないけど、その子は自分のことを下に見てしまうところがった。
あんなにかっこよくて優しいのに、どうしてだろう。
私とあなたでは釣り合っていなかったのかな?
そんなある時、君は言ってくれた。
「大きくなったら、僕が柚月のことを守るよ!!」
小さいときのありきたりな言葉だったと思う。
けれども小さいときの私にとってはこれ以上ないくらいのうれしい言葉で、
私は彼を忘れられなくなっていた。
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しばらく惚けていると、一馬がやってきた。
「いつまで見せつけてくれるんだい?おふたりさん」
「「…、っ!」」
急いで離れた僕たちだったがお互いに顔が真っ赤だ。
先輩たちがうらやましそうな目でこちらをみてくる。
すると、橘さんが上目遣いで僕のシャツを少し引っ張りながら言った。
「今日、一緒に帰れる…?」
その目線は卑怯だよ橘さん!!しかし僕は冷静を装って、
「もちろんだよ、橘さん。久しぶりに話したいこともあるしね?」
一馬がニヤニヤしながら僕たちのほうを見ているが気にしないようにする。
先輩達にはまた後日やってきますと伝えた。
一馬は気を利かせたのか
「用事がある!わりぃ、先帰っててくれ!」
と言っていたので先に帰ることにする。
そうして僕たちは学園を後にした。
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