第110話・もしも今の記憶を保持した状態で過去の自分に戻れるとしたら?※その為には数百万の屍が必要です。
「しかし、記憶を保持した状態で過去に戻る魔法ね。ああ、なるほど過去に戻って幼馴染を村の皆を救うつもりだったのか」
「そういうことです師匠」
「しかし、過去に遡って理不尽な未来を改変するって、なんというか何だか今のマリアみたいだな」
マリアは未来を知っている状態から今の世界に回帰したわけだからな。
「まあ、確かにそうですね。といっても私は意図せずに神によって回帰されましたが」
確かにそうだな。ついでにいえばマリアは自ら回帰したいと望んでたわけでもなさそうだし、いやじゃあ何で回帰したんだって、ああ、神の遊戯やな。凄い納得した。
「まあ確かにそうだな。そこは結構大きな違いだな。まあいいや、それでその回帰の魔法をどうして魔王は発動しなかった、いや回帰の魔法を発動するにはどれだけの生贄が必要だった?」
強い魔法を行使するためにはそれ相応の代償が必要である。それが過去に回帰するというこの世界の時間という概念を歪めるものであればなおさらだ。当たり前という話だ。
それこそ代償なしで回帰なんて出来るのは神くらいだ。
「流石です師匠。回帰の魔法発動の為には世界最強の力を持った存在が1と世界トップクラスの力を持った存在が100と100万の魔物と10万の人間と1万の魔族の死体が必要でした」
「いや。必要な量エグイな。でも、もしも本当にこの世界で人間が回帰の魔法なんて使おうとしたらそれくらい必要か」
因みにだがこの世界で回帰の魔法を発動するってなったらば世界最強の力は俺がわざと【怠惰】と【虚無】と膨大な魔力・新聖力等の力を【消滅】の力を使ってめちゃくちゃ時間はかかるだろうが無理やり消滅させれば、おそらく真希で大丈夫だろうし、100のトップクラスの力を持った存在は力を消滅させる前に俺が適当に天魔を虐殺しつつで天魔に至れる力を持った存在を探して洗脳魔法を使って洗脳をした上で眷属にして天魔にすればなんとかなりそうだな。
いや、まあ準備に最低でも1年とかかかりそうだし、絶対に嫌だけど。面倒くさい。
「確かにそうですね。人の身で回帰となればそれくらいの犠牲がないと無理ですね。逆に言えばそれだけの材料があれば人間一人分の記憶を過去に回帰させることは可能ってことですね」
「まあ、そうだな。いやもちろん俺は回帰なんてしないよ面倒だし」
何となくマリアの目が俺に回帰しないのか聞いている感じがしたので慌てて否定をする。
「面倒ですか。・・・・師匠、それは師匠の本心ですか」
急に真面目な顔になるマリア。
「どうしたんだよ。いきなり、面倒くさい」
「面倒くさがらないでください。師匠、本当は悔やんでるんでしょ。お母様を守れなかったことを」
・・・・・・・・・
急に痛い所をつくな、マリアは。
・・・・・・・・・
悔やむねぇ・・・。俺は怠惰だから分かんないな。
「ハハハ。そんな訳ないじゃん。俺は自他共に認める怠惰でグウタラな王子だよ、そんな面倒なことをするわけないじゃん。それに、もしそんなことをしたら、今のイトともナナともカレーヌともセリカとも、そしてマリア、お前とも別の関係を築くことになるんだぞ。
また一から関係を築かなきゃいけなくなるんだぞ。俺がそんな面倒なこをする訳ないだろ。面倒くさい。ああ、本当に面倒くさい」
そう言ったグレンの顔には何処か哀愁と後悔が漂っていた。
「すみません。師匠。失言でした。忘れてください」
「いいよ別に気にするのも面倒くさいしさ、それよりも続き教えてよ」
「そうですね。えっと、それで日記の中に魔王は回帰する為に勇者を世界最強の力を持った存在に成長させる必要があるという内容が出てきます」
「ああ、確かにその時点だと魔王が世界最強の力を持ってそうだからな」
「そうですね。それに結構伏線もありましたからね」
「ああ。確かに魔王殺しの英雄譚では所々不自然に主人公が見逃されてたり、四天王が戦っていると、まだ力が足りてないとかいって急に主人公が強くなるようにわざと試練を課したりしてたな」
「そういうことです」
「ほお。上手く出来ているな。あ、じゃあ途中、四天王や魔族側の強キャラが意味深に数字を言って退場してたのは、回帰の為に必要な死体の残り数というわけか」
「そういうことです」
「ほお。なるほどね。いやはやこうして伏線が回収されると気持ちいな」
「この本の続編を読んだ時もそう言ってましたよ。フフフ。回帰しても師匠はやっぱり師匠ですね」
「まあ、それはそう簡単に人の本質は変わらないよ。それでその後どうなったの?」
「その後、主人公はもしかしたら回帰が出来るのはないかと思い、死にかけの最後の力を振り絞って魔王の死体を魔方陣の所まで持ってきて、莫大な贄を捧げて時空魔法・回帰を発動させました」
「ほお。というかやっぱり魔王が最強だったのか、もしも魔王が勇者に勝ててたとしても回帰は出来ずに、残るのは膨大な数の屍のみ。うわ、それはそれで魔王が報われないな」
「確かにそうですね。そう思うと結構魔王って辛いキャラですよね」
「まあ、めちゃくちゃ人間に魔物に魔族を虐殺してるけどな」
「いや、それ言ったら終わりですよ」
「そんで、主人公は何処に回帰した?」
「もちろん、小説第一巻の冒頭からですよ」
「なるほどね。そこから幼馴染と父親を救って、セリカを救って師匠を救って先生を救って学友を救って将軍を救って王女様を救って友を救って、パーティーメンバだった仲間たちを救って皆が幸せになれる真のハッピーエンドを目指すってことか」
「そういうことです。だからタイトルも魔王殺しの英雄譚からRe魔王殺しの英雄譚になりますね」
「Reね、ああなるほど。異世界人語でやり直しを表す言葉か。確かにRe魔王殺しの英雄譚だな。そんでそれが一番しっくりと来るな」
「そうですね。まあ、そこは作者が異世界人ですからね」
「・・・え?マジ?」
「あ。はい、ああ、そういえばまだ師匠は知らなかったんですね。この本の作者であるダークネスソルトって人はバジリスク連合国で秘密裏に試験的に行われた勇者召喚の実験で誤って呼ばれてしまった一般人であり、今から1年後に【読書の天魔】に覚醒をしてバジリスク連合国を乗っ取る未来の師匠が化け物と評したトップクラスの力を持った天魔の一人です」
・・・・・・・・・
「は?ちょっと、たんま、マジで何を言ってんの?」
――――――――――――
ダークネスソルト=作者。
よく漫画とか小説に自分の作品に自分を登場させる人は結構いるが、ここまで露骨に登場させるのは一周回って新しいと思ってやった。
後悔はしてない。多分・・・・・・・、いやごめん嘘ついた。少しやり過ぎたかもしれん。まあうん。うん。
はい。
すみません。
―――――――――――――
流石に私の本名は明かせないので、ダークネスソルトというキャラの本名は闇塩 雄途という今適当に変換で出した名前にする予定です。
名字の闇塩の方はまんまダークネスソルトだから闇塩です。
深い意味はないです。浅い理由過ぎて申し訳ないくらいです。
どうでもいいかもだけど、とある書籍化してるラノベ作家さんで、私のリアル名字を予想して当てるという凄い人がおった。
流石に名字だけじゃあ身バレはしないから問題はないけど、マジでビビった。
――――――――――――
少しでも面白いと思っていただけましたら星やハートを頂けると嬉しい限りです。
作者のモチベーションが跳ね上がります。
今の所毎日更新が出来ている。この調子で頑張るぞ。エイエイオーーーーーーー(自分で自分を鼓舞するダークネスソルト)wwwwwww。
自分で書いててこのテンションそこそこ恥ずかしい。
後蛇足だけど、アニメイトいって、神は遊戯に飢えている。を買ってMF文庫夏の学園祭の一環の限定ペーパースタンドガチャしたけど、一切読んだことない作品の知らないキャラが出て来た。何とも言えねえ。
ほんでオーバーロードもついでに買って特典を貰おうとしたら、まさかの特典が入荷待ちというわけで、また来いって言われた。泣いた。(因みに忘れて結局得点貰えなかった)
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