第4話・追放サイド閑話~一方~
______レアルが追放されて、1週間が経った。
俺、クレッドはガロウパトスと言う町で他のメンバーと一緒に活動している。
今日も俺達は、町から少し離れた森で魔物を狩っていた。
「ハッ!」
愛剣で大蛇を一撃で仕留めると、その様子を見たメンバーの治癒術師、メルが言う。
「……こう言っちゃアレですけど、レアルさんがいなくなってから随分調子が良くなりましたよね」
思い出されるのは、レアルをパーティーから追い出した日。
確かに、レアルが居なくなって抱えていた問題はかなり解決した。
だが、あの行動は本当に正しかったのだろうか。
「……そうだな」
そう俺が言うと、魔術師のベルグが退屈そうに頭を掻く。
「ただ、なんか静かになったよな」
「そうだな。アイツも大切なメンバーだから……出来れば追放したくなかった」
「目の前で喜んだりしてしまったからな……悪いことをした」
そう言い、溜息を吐く騎士のラファが唸る。
「ご、ごめんなさい、こんな空気にしちゃって」
罪悪感を抱いたのか、メルが頭を下げる。
やはり、レアルが心配だ。いくら俺達が苦しかったとはいえ、追放したのは紛れもなく罪なのだから。
「いや、大丈夫だ。会う事があったら謝ろう」
「そうだな!」
「分かった!」
俺達は頷き合い、また歩き始める。
__もう少しで到達出来る、Bランクパーティーに向けて。
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