第22話 毎年合わない金額

 経理とか。給与とか。

 金額を扱う部署って、1円でも合わないと大変な事になるんですよ。

 営業の方はどうなのかなぁ?

 営業の方はノルマが大変そうだから、


 1円?!そんなこと言ってる場合じゃねぇんだよっ!


 って感じなのかな。

 われら事務には分からない大変さがあるのですよね、きっと。

 営業の方には。

 営業の方が生み出す利益で、会社は成り立っている。

 とても有り難い事です。

 でも。

 それだけじゃ会社は立ち行かないのです。

 だから、われら事務の仕事がある。

 営業の方が生み出して下さった利益を正しく計算して、国や各市区町村には正しく納税し、社員へは正しい給与を支払う。

 事務の仕事だって大事な仕事だと思っていますよ、わたしは。


 で。


 現代のこの日本においては、税金の支払いも給与の支払いも、【円】単位だと思うのです。

 ●銭とか、●文とか、無いですよねぇ?

 もちろん。

 15.7円とか。

 無い訳です。

 無いのですよ!


 なのに。


 もうね。

 毎年ね。

 小数点以下の数字を出して、それらの金額の合計を算出して、われらの部署に提出してくる所があるのです。


 お前のところでは、小数点以下の円のやり取りを行っているのか?!


 と、毎年呆れて書類を突き返しているのですけど。

 毎年同じ書類(もちろん金額は年によって異なりますが)を提出してきます。


 なんだろう?

 阿呆なのか?それとも、毎年わたしに怒られるのを楽しみにしているドSなのか?(笑)

 いや、ドSでも構わないけれども、それはわたし以外にしていただけないかね?

 わたしに余計なストレスを掛けるんじゃないっ!"(-""-)"


 原因は、エクセルで計算させた結果を、小数点以下の端数書類をしないで金額を算出しているから、なのです。

 わたしの方で数式直そうと思えば秒で直せるのですが、それはわたしの仕事ではないし。

 うっかりやってあげようものなら


 そっちで直してくれるのが当たり前


 と、すぐに思い込む特徴があるのが、J会社の社員なので(まぁ、それも一部の方だとは思いますが・・・・思いたいものですが)。

 だから毎年、ちゃんと突き返して直させているのですけどねぇ。

 毎年ちゃんと、間違った書類を提出してくるという(笑)

 いやいや、笑いごとじゃないんですけど。


 ・・・・今度お前らの給与明細に、『●●●,300.5円』


 とか表示させてやるぞ?まったく。

 とか、思ってしまいます・・・・


 何の書類かって。

 公的機関に提出する書類ですよ。

 大丈夫ですかね?

 正直言って、こちらで金額確認をしてあげる筋合いは無いのですけど、かと言って、何か言われた時に書類訂正するのは、悔しいけれどもこちらなので。

 確認せざるを得ないという。


 しかし。

 担当が変わっても、毎年ちゃんと間違った書類を提出してくるって、どういう事なのだろうか。

 必要な引き継ぎはしないクセに、引き継いじゃダメなヤツは引き継いでいるという。


『これはね、提出すると、給与厚生課の平さんという人が怒って突き返してくるから(笑)、そうしたら直してもう一度提出するんだよ』


 とか、引き継がれていないだろうなぁ・・・・やめてくれ、頼むから。


 さて。

 今年はどんな書類が提出されてくるのやら。

 楽しみなような、怖いような・・・・(笑)

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