第17話 住宅借入金控除が給与明細に反映していません

年末調整が終わってしばらくしたある日。


【住宅借入金控除が給与明細に反映していません。理由を教えて欲しいものです】


というメールを受信した。


まんま、本当に、この文言。


・・・・なにこの上から目線?"(-""-)"


と、まず第一印象からして最悪。

まるで


お前ら、間違えやがったな?

とっとと確認して、さっさと直しやがれ!


という言葉が裏側にあるような。

・・・・深読みし過ぎか?

でも、どっちにしても、印象が悪い事には変わりない。


皆様。

たとえメールとは言え、第一印象は大事ですよ?

第一印象最悪だと、本当に必要最低限しか教えてくれなくなりますからね。

わたしのような人間が照会応答をする場合(笑)


で。

まずこやつの源泉徴収票を見てみると。


なんだよ、ちゃんと反映してるじゃないか。


と一安心。

ただし。

反映はしているけど、引ききれていないんですよ。


以前にも少しお話したとは思いますが。

住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)って、課税対象給与にかかる源泉徴収税額(所得税)から直接控除される、素敵な控除なんですよね。

でも。

課税対象給与が、休職等によって少ない場合、当たり前ですが源泉徴収税額も少ない訳で。

源泉徴収税額<住宅ローン控除額

の場合、住宅ローン控除は全額引ききることはもちろんできないので(その分還付になる訳でもありません)、源泉徴収票上は、『源泉徴収税額が「0円」、住宅借入金控除可能額として、実際の計算上の控除額が記載される』訳です。


結構これ、ご存じ無い方が多くて、よくある質問なんです。

でも・・・・

『給与明細に反映していません』は、さすがに初めてかも。

だってそもそも、住宅ローン控除って、給与明細に反映(記載)されるものではないから。


だからね。

ちゃんと教えて差し上げましたよ?


【住宅借入金控除は給与明細に記載されるものではございません。源泉徴収票をご確認ください。なお、住宅借入金控除の額が源泉徴収税額を上回っていたため、源泉徴収税額は0円となっており、申告書に記載の控除額は『住宅借入金控除可能額』欄に記載されておりますので、合わせてご確認ください】


ってね。

その後こやつから返信来たかな・・・・

来なかった気がする。

まぁ。

どうでもいいけど。


第一印象が悪くなければ、もっと丁寧な説明をして差し上げたのですけどね。

分かりやすいように。


ていうか。

住宅ローン組む時に、説明してもらえないのかなぁ?

住宅借入金等特別控除っていうのがあって、こういう仕組みで、って。

まぁね。

どんだけ説明したって、どんだけ分かりやすい資料作ったって、聞かない人は聞かないし、読まない人は読まないんだけど。


でも。

なんで家買うと税金免除されるのかなぁ?

そりゃ、ものすごく高い買い物かもしれないけど。

でもさ。

少なくとも、家買うだけの余裕がある人、ってことでしょ?

なんで余裕のある人を優遇するのかなぁ?

家買うなんてとんでもない!

日々の生活で手一杯!

って人にこそ、税制優遇措置があって然るべきだと思うのだけど。

そしていつまでこの制度続くのかなぁ。

年末調整担当側としては、めんどくさいからもうやめて欲しい。

税務署での確定申告時なんて、チェックは割とザルなくせに、会社にはあれこれ厳しいチェックをさせるしさ。

やるなら全件、確定申告対応にしてくれ!

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