第12話 とんだ是正対象者
はい。
今年、史上最強の「とんだ是正対象者」が現れましたよー!
パチパチパチ(←拍手)
これから、そいつがどんだけ『最強』か、暴露していきますねー(笑)。
前回の『是正通知とは』で書いた様に、ある担当からそいつ(A氏、としましょうか)に、定型メールを送信しました。
ちなみに、A氏が「扶養誤ってるんじゃないの~?」と指摘されていたのは、大学生の息子です。
※もうね、毎回人数が多いので、定型メールは必須なんです。
そして、定型メールの一部だけ、個人情報に書き替える、という。
そんな感じです。
すると、A氏から担当宛に返信が入りました。
【何で税務署からこんな指摘を受けなきゃいけないんだ。俺はちゃんと年末調整の時に、口頭で息子に確認して申告しているんだ。会社から年収の書類の提出を求められた事なんて一度もない。何の根拠も示さないでただ対応しろなんて、そんなのできる訳ないだろ。税務署が指摘してきた根拠を示せ!】
困った担当は、わたしに相談をしてきました。
「こんな返信が来ちゃったのですけど・・・・」
返信を見たとたん。
「あーめんどくせーこいつ」
思わず声に出して言っていました(笑)。
そうこうしている間にも、A氏から担当宛に、まるでチャットのように次々と返信が入ります(もちろん、業務時間中です)。
【明確な根拠も示さないで対応なんかできる訳ないだろ】
【税務署が指摘してきた根拠はなんなんだ?!】
【こっちが納得できる根拠を示さない限り、対応なんてしないからなっ!】
・・・・ヒマなんですかねぇ?A氏。
羨ましい限りです、ほんと。
まぁ、A氏の言い分も、1%くらいは理解できるのですよ。
税務署が根拠を示さない、というとこね。
ほんと、ふざけんなよ?って、わたしも毎度思っているので。
ただね、税務署が持ってる【根拠】は個人情報にあたるので、会社のいち担当者に、気軽に開示できるものじゃないのかなぁ?とも思います。
だったらその旨、書面に書けや"(-""-)"
まぁ、それはおいといて。
今まで数年間、是正通知の対応をしてきましたが、こんな社員は本当に初めてです。
少しぐらいゴネゴネする社員は結構いるけど、でも、税務署から指摘を受けているというのに、これだけゴネるか??
【ちゃんと息子に口頭確認してるんだ。なのになんで指摘なんて受けるんだよっ!】
うん、それだよ、それ。
口頭確認だろ。それそれ。
口頭確認ほど、曖昧な物なんてないからな。
と、思います。
税務署の指摘が誤っている事も、割とあるんですけどね。
対象者の漢字を間違えている事もあるし。
こっちは【受給者№】も一緒に提出しているのに、税務署が知らせて来るのは、フルネームだけだから。
しかもあれ、多分一件一件手入力しているんだろうね。
漢字間違うってことは。
・・・・アホらし~・・・・つーか、そんな無駄な事に余計な人件費かけんなや。
こっちが納税した税金だろ。
ちったぁ考えて使いやがれ。
税務署への恨みつらみは留まることを知らないので、ここらへんで止めておくとして。
この、A氏の言い分。
【税務署が指摘してきた根拠はなんだ?!】
についてはね。
こっちが知る訳ねーだろ。よく考えろよアホ。我々は税務署の職員じゃねぇんだよ。
という回答ですね。
えぇ、これ以上の回答はありません。
【こっちが納得できる根拠を示さない限り、対応なんてしないからなっ!】
についてはね。
じゃあそっくりそのまま、税務署の担当者に言ってみやがれ。担当の連絡先なら今すぐにでも教えてやらぁ。
という回答ですかね。
会社から聞いたって、個人情報だからという理由で教えて貰えないし。
もうこうなったら、本人から聞いてもらうしかない訳で。
まぁでも、A氏はこれ以上我々には手に負えないと判断して、J会社社員に対応を依頼したところ。
なんと。
なんとなんと!
あっさり、振り上げた拳を下ろしたらしい。
その理由が。
J会社の偉い人と同期で、そのJ会社の偉い人から直接連絡したら、納得したんだそうですよ。
ちなみにその、J会社の偉い人ってのは、人事部の偉い人でもあって。
まぁ、人事の偉い人に立てついたら、この先お先真っ暗だと判断したんでしょうねぇ、A氏は。
つーかさぁ。
どうなの、こいつ。
信じられないんですけど。
もうしっかり名前覚えたからな、Aめっ。
今後何があっても、お前だけは絶対に、一ミリも、容赦してやらん。
と。
A氏はこれを機会に、ブラックリストの仲間入りを果たしたのでした。
まぁ、あとはA氏が出してくる確認結果が見ものだねー。
こうやって、何の確認もしないで、いきなり殴り込みかけてくるような奴って、たいてい自分が間違っている事が多いんだ。
恥ずかしいよねぇ。
凄い勢いでガンガンこっちを責めたクセに、蓋を開けてみたら自分が間違ってましたなんて(笑)
あー、楽しみ!
皆様におかれましては、結果が確定するまでは、あまり相手を責め立てるような事を言わないよう、お勧めします。
ほんと。
自分が間違っていた日には、いい笑いものになるだけなんで(≧▽≦)
例えば。
・・・・こんな感じに、ね♪
【後日談】
A氏が書類を確認した結果、やはり、税務署の指摘通り、扶養は誤っていたとのこと。
ほら、言わんこっちゃない!
その言いっぷりが、『私も子供も驚きを隠せないのですが・・・・』だって。
いやいや。
驚きを隠せないのは、こっちだからね?
あんだけ威勢よく噛みついておいて、ほんと、何言っちゃってんだか。
年末調整の時にまだ年収が確定してなかったのは仕方ないとしても、口頭確認で済ませて置いてよくあんなに自信満々に噛みつけるなぁと、逆に尊敬しますよ。
ええ。
もちろん、嫌味ですけどね(≧▽≦)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます