登場キャラクター紹介【サミ】【シグレッタ】


【サミ】


 サリナス直属の配下の一人、ドワーフの女性。騎士爵。身長は140センチ余りで初めて彼女を見た傳次郎は小学校四年生から六年生くらいかと思ったほど。髪色はピンクで肩より少しくらいの長さを持ち、ツインテールにしている。


 しかしながらその幼い外見に反してサリナス主従随一の筋力の持ち主であり、自分の身長の倍はある竿状武器ポールウェポンハルバードを軽々と自在に操る。


 またドワーフらしく武具や鍛治技術に造詣が深く、様々な鉱物にも詳しい。武具や馬具のちょっとした良し悪しなら一目見ただけで分かる。


 「◯◯しやがります」「◯◯じゃねーですよ」など奇妙な物言いをするが、それができるのはある意味誰よりも肝が据わっている事の裏返しでもある。


 本来ならこのような言葉使いのまま貴族に正式に雇われる…少なくとも騎士爵を得るような事はありえないのだが、主人であるサリナスは些細な事を気にしないので彼女を誘った。


 サリナスにとって重要なのは能書きでもなければ美辞麗句でもない。実力であり本質的な誠実さである、彼女の登用はその事が垣間見える好例である。



【シグレッタ】


 サリナス配下の女性騎士の一人、人間。肩の上あたりで切り揃えられた黒髪の持ち主、普段はあまり目立たない。


 一見すると中肉中背だと思われがちだが、鎧を脱ぐと一変とんでもない胸部装甲の持ち主である事が分かる。傳次郎はそのサイズをメートル超えの大台に乗っていると予想すると同時に、隠しようもないはずの巨大質量を隠蔽しうるその鎧をなんらかのマジックアイテムではないかと予想している。


 彼女が身につけている左手薬指の指輪には手のひらの内側に来るような形でピンポン球サイズの透明な球状のアイテムがつながっている。その球体の中には水が溜まっていてその水の表面に伝わってくる振動により敵の位置や数、その動きまでをも見極める。サリナス一行の目…、言わばレーダーの役目を果たす。


 また、武器を使った戦闘は苦手だがクロスボウを用いた狙撃だけは唯一得意とする。


 その性格は地味で引っ込み思案、想定外の事が起こるとつい洩らしてしまう口癖の『はわわわ〜』。しかし、いざ弩を手に取り狙撃の体勢に入ると途端に冷静沈着な狙撃手になる。


 通称『雨女』。元々雨に降られやすいところがあったが、魔力を解放しながら天に祈ると雨を呼びやすい事が分かった。そのため、前もって敵を雨に濡らしておく事で雷神の力を借りて雷撃を放つライの魔法をより効率的に運用する事ができる優れたサポート役にもなる。


 しかし、ライはシグレッタの胸にはモノ申したい事があるようで…。


※ シグレッタの名前の由来は『時雨しぐれ』から。




 次は再び本編に戻る予定です。

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