第50話 出会い
~コミケ会場から帰宅中~
さっきから、誰かに見られている気がする。そう思いながらちらり、と後ろを見るが誰もいない。気のせいなのかな……?
すると、桜お姉ちゃんが僕の方を向いて言った。
「大丈夫?さっきから、ぼーっとしてるけど……。」
「……へっ!?な、なんでもないよ!?」
「そっか!よかった……深刻そうな顔をしてたから……(流君まじでかわいい!へっ!?ってなに!?可愛すぎない!?)」
そう答えると桜お姉ちゃんは安心してくれたみたい。よかったぁ……(^▽^)/
……誰かに見られているような気がする事、言おうかなぁ……。
そう思っていたら、世奈お姉ちゃんが真剣な顔で小声で僕たち二人に向かって聞いてきた。
「ねぇ……さっきから視線を感じるんだけど……流君が狙われてるんじゃないかな……?」
「そうだよね……。私もさっきから思ってたんだ……護衛がついてるけど……心配だから流君、私の方においで?」
「いやいや、私の方に来てよ。っていうか護衛がついてたの!?知らなかった!」
「ご、護衛!?やっぱり、桜お姉ちゃんの家は凄いなぁ……。護衛さんが付いてくれてるなら安心だね!……そもそも僕が狙われてるなんて可能性はないと思うけど……。桜お姉ちゃんや世奈お姉ちゃんは女性だし。二人の方が危険だよ?……でも、ちょっと怖いなぁ……」
「……よし、ストーカーを捕まえに行こう。今すぐ。(っっ流君可愛い!!怖いんだね!私が怖いもの全部取り除いてあげるから安心してっ!それに、流君以外が狙われてるわけないっ!流君は一番かわいくて最高なんだもんっ!私たちはいちば(ry )」
「……了解!もし、暴力とかそういうのがあったら私に任せて!これでも、小さい頃柔道習ってたから!(私たちの事まで流君心配してくれてるっ!まさしく天使だ……流君の身に指一本も触れさせないから安心して!!もしも、触れたらその人〇すから……流君はニコニコしてくれてるだけでいいの……私たちがまも(ry )」
「……捕まえるまではしなくていいと思うけど……っていうか、危ないよ?護衛さんがいるから大丈夫だけど……」
「「レッツゴー!」」
「えぇ……」
いつの間にかストーカーらしき人の所へ突撃することになってしまった。いる気がする、だけだから本当にいるかどうかも分からないけど……それにその前に護衛さんが捕まえてるかもしれないし……。
そんな考えは置いて、僕たちはせーのっ、という桜お姉ちゃんの合図で後ろの電柱の所に走った。
「「「…………」」」
「…………」
「「お前か!流君のストーカーしてたやつ!」」
「………どうも」
「どうもじゃねーよ!!!」
「護衛。こいつを捕まえなさい。」
「ちょ、ちょっと待って!女の子だし僕と年齢近そうだしそんなんじゃないでしょ!
あの、そうですよね?」
「……………った。」
「????」
「可愛いし、やさしい、ストーカーにも親切ってどうなってるんですか!?可愛い最高の女の子……天使ですか!?やっぱり私の見立ては間違ってなかった……!」
「は?」
「やっぱ、ストーカーじゃねえか!!流君をストーカーしてたなんて言ったら〇すぞ!でも、流君が可愛いのは同意する!」
「護衛。今すぐ捕まえて恐怖と苦しみを与えなさい。流君が最高なのは認めるけれど後を付けたのは許さない。」
「ちょっとちょっと!怖い言葉使わないで!っていうか女の子じゃないし!男だし!二人とも、少しは否定してよ!……それに世奈お姉ちゃんの性格変わってるし!」
「………えっ!?女の子じゃない!?……ということは男の娘か。推しに似てるな。……少しは情報を知れたし今回は帰るか。危なそうだし。……またいつか絶対に会いましょう。……流さん」
「ちょっと待ちなてめぇ!!」
「護衛!護衛!……何でこんな時にトイレに行っていないのよ。スマホに連絡するより、直接話すって方法なかったの!?」
「…………」
その言葉の後、一瞬で消えてしまった。あの女の子は誰だったのか、何の目的で後を付けてきていたのか、何もわからないまま桜お姉ちゃんと世奈お姉ちゃんと別れて家に着いた。
でも、絶対会いましょう。、と言われたからまた会えるはずだ。
その時に目的を聞こうと思って眠りについた。
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このお話は50話目です!ここまで読んでくださった皆さんありがとうございます。
これからも頑張ります!
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