第47話 コミケ二日目② 何かの間違いでしょ!?

「はぁぁぁぁ!?!?何だこれ!?!?」


僕は思わず叫んだ。だって、女の子用のコスプレ衣装だったんだから、しょうがないよ。……なんだか桜お姉ちゃん達がやった気がしてしまう……。ま、気のせいだよね……。そんなことを考えながら、一応着替えるのだった。


小さい頃に母さんやお姉ちゃんにスカートを着せられていたからかすぐに着ることができた。こんなに慣れていること自体おかしいんだけどね……。スカートがスース―することが、僕にとって唯一の男の子さな気がする……。不快感を抱きながらも着替えて、トイレの個室を出て二人のもとへ向かった。


2人はもう着替えていた。何故か男装して。


「っ!?何で二人とも男装しているの!?僕のコスプレ衣装は!?これ、何かの間違いでしょ!?」


そう叫びながら二人の元へ駆け寄ると、二人は目をキラキラさせて僕を見ていた。


「やっぱり似合うと思ったんだ~!終音ミコ。」

「でも、扉音リナちゃんも似合うと思う!」


この様子を見るに二人が選んだらしい。


「僕としては、こんなひらひらなスカートより、もっとかっこいい終音ミコの衣装がよかったけど……ってそんなことより!何で二人が男装して僕が女装なの!?」


少し声に怒りをにじませながら問い詰めると、きょとんとして僕に桜お姉ちゃんが言った。


「言ってなかったっけ?今から行くコミケ会場のエリアは男女逆転コスプレがほとんどのエリアだよ。」


だ、男女逆転?そんなの聞いてない……。来なきゃよかった、という顔をすると桜お姉ちゃんと世奈お姉ちゃんは、焦った顔でいいから早く行こう、と急かしてきた。


「……今回だけは女装することを許しますから、次は着させないでくださいよ。」


僕がマジトーンだと感じ取ったのか半分青ざめながら、二人は頷いた。


そして、会場に行くことになってしまった。

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