第46話 コミケ二日目?① コ、コスプレ⁉

今日はコミケ二日目。昨日、買い物を花音お姉ちゃんと楽しんだから二日目はいいや、と思っていたのに、桜さんと世奈さんに誘われ、結局行くことになった。ちなみに二日目はコスプレ会場があって、コスプレイヤーが沢山集まるそうだ。まぁ、僕は絶対にコスプレはしないけど。

そう思いながら支度をしていると、家を出て出発しないといけない時間になった。行ってきまーす、と一言リビングに向かって言い僕は前を向いて歩きだした。


集合場所として指定された、コミケ会場の近くの公園に着くともう二人はいた。


「おはよ~!待ってたよ!」

「おはよう!タオルとハンカチ持ってきた?お財布も?スマホも?」

「おはようございます!って世奈さん、そんな母さんみたいに言わないでくださいよ~。全部持ってきましたから!!」


子供相手に聞くように、持ち物確認してきた世奈さんに向かって僕は反論した。あ、僕世奈さんよりも年下だった。17歳だもんね。すると、世奈さんはこう言った。


「ごめ~ん!……ねぇねぇ流君。そろそろ、その敬語やめなよ。さん付けも。何か嫌なんだ。」

「そう!流君。敬語もさん付けもいらないんだよ!流君は私達の事お姉ちゃんみたいに思ってくれていいから!ね?」


桜さん……桜お姉ちゃん?も世奈お姉ちゃんの言葉に同意した。僕もそれには負けて、桜お姉ちゃん世奈お姉ちゃん、と呼ぶことにした。

そのあと、5分ほど話すと桜お姉ちゃんが早速、というようにある袋を取り出しながら僕に言った。


「今日は早速コスプレ会場があるんだから、コスプレしよう?私と世奈ちゃんと流君用の作ってもらったから。」

「「えぇぇぇぇ!?」」


僕と世奈お姉ちゃんは驚いて声を出した。その間に僕と世奈お姉ちゃんの手に袋を乗せた。そして、また桜お姉ちゃんはまた言った。



「じゃあ、これに着替えてきて!もちろん、トイレでね!」

「わかった!」

「ねぇ……何で僕の体のサイズとかを知ってるの?」


世奈お姉ちゃんが走ってトイレに向かった後、僕は桜お姉ちゃんに問いかけた。すると、桜お姉ちゃんはストーカー発言をした。


「そりゃぁ流君のマネージャー、というかお姉ちゃんに聞いてるからだよ。ヴィクセントのライバー全員、知ってるんじゃないっけ。他の色々な事も……」

「えぇ……!?」


もっと深く知ろうと思い、問い詰めようとすると、桜お姉ちゃんは逃げた。


「とっ、とにかく!着替えてきて!それじゃないと始まらないから!」

「はーい。」


問い詰めるのはもう諦め、大人しく着替えることにした。そしてトイレの個室へ行き、袋を開けると僕は思わず


「はぁぁぁぁっ!?!?なんだこれ!?!?」


と叫んだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る