第44話 コミケ一日目③ 何なのここは……(つд⊂)エーン
コミケ会場は事務所から歩いて15分ぐらいの所にあった。遠くから見ても何かのオーラに包まれているのがわかる。何だか緊張してきた……。すると、花音さんが目をキラキラさせながら僕に言った。
「楽しみだね!私、コミケ来るの初めてなんだ~!」
「そうなんですね……!僕も楽しみです!」
花音さんが言った言葉に同意し、そのまま会話が続く。いつの間にかコミケ会場の目の前へ来ていた。
「凄い……!めっちゃ楽しそうっ✨」
思っていたことがそのまま口に出てしまう。花音さんも僕と同じように感想を述べている。
「今からこの中に入るのか~✨早く入ろうっ!」
「はいっ!」
そして、早速コミケ会場の中へと入った。
最初に入って見えてきたのは沢山の人、人、人。世の中にはたくさんのオタクがいるんだなぁ~と思いながらも、僕たちは頑張って前へ前へと進んだ。
「まずはどこ行こっか?」
花音さんが聞いてくれる。僕は迷わずこう答えた。
「ヴィクセントのライバーのグッズの所行きたいです!」
「そうだよね!まずはそこだもんね!」
花音さんがそう言い、歩いていく。僕も急いでついていった。
「ついたよ!」
花音さんにそう言われ、そのブースを見る。そこには僕たちのグッズがたくさんあった。……?でも、何故か僕のグッズが皆のグッズより沢山ある。
「ねぇ、何で僕のグッズが皆よりも多くあるの?」
あっ、思わず心の時の声になってしまった!どうしよう……。どうやって謝ろう……。すると花音さんは笑顔でこう言ってくれた。
「ふふふ。流君。その口調のままでいいよ?そっちの方がなんか良いし……。」
「わかった!花音さん!」
「花音さんじゃなくて花音お姉ちゃんね?あっ!私に質問してたんだったね。多分、人気急上昇中だからじゃない?」
「えぇ!?僕が?まだまだだよぉ……。僕も花音さんぐらい人気が出るように頑張ろうっと!」
「流君なら絶対にすぐ追いつくよ!……ちょっとここで待っててくれる?買っておきたいものがあるから。」
そういって、花音さn……花音お姉ちゃんがヴィクセントのブースに買いに行ってしまった。その間に、僕はその周りのブースを見てみる。右は……、えぇ!?”心ちゃん&ルラル”って書いてある小説や”心ちゃん&涼香”って書いてある小説……って表紙が……!やばい……。18禁!?思わず、目をそらしてしまう。ひ、左……!左には健全そう……じゃない!表紙の僕と、ルラルお姉ちゃんや涼香お姉ちゃん、シュー姉やショコラ姉が……!何で!?普通にみんな素通りしたり見て行ったりしているけど!?何で!?僕は頭が混乱して爆発しそうになった。すると、
「買ってきたよ~……流君どうしたの!?」
やっと戻ってきてくれた……。僕は、花音お姉ちゃんに半分泣きながら抱き着いた。
「花音お姉ちゃん……ぐすっ……何で周りのブース、大人用の小説とか漫画だらけなの!?僕まだ、17歳なのに……ぐすっ」
「うぐっ(可愛い最高!何この最高最強の生き物は!!抱き着くとか反則だよ!!襲いたくなっちゃうじゃん!!こんなん誰が見たって尊死するでしょ!!)まぁ、ここには18禁とかの禁止とか制限全くないからね……。子供とかもあんまこないし……。(昨日、流君誘う気満々でめちゃくちゃ調べてきたなんて言えない……!いい所見せたくて……頭がいい人って思われたくて!」)」
「花音お姉ちゃん!もう行こう?大丈夫な健全なとこ!行こう?」
「あっ、うん!」
そして、僕は花音お姉ちゃんが物凄いことを考えていたなんて知らずにほかの場所へと移動したのだった。
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