第19話 いよいよ僕が3D化!?
僕が所属している
「すごい!広い!」
これが着いてからの僕の最初の声だ。
「そうでしょー。最初は、とっても狭かったんだけど……『ある程度有名になってからはお金がガッポガッポ入ったから増築した。』って社長が言ってた。」
「それ、外で話したらいけないのじゃ⁉」
「あっ、……聞かなかったことにして。」
かわいい顔で言われても、僕はもう何も聞かないもんね!
「はい。わかりました。多分……絶対覚えてると思うけど。」
最後に一言……。
「けちー!」
「あはは、忘れますから!」
そんな会話をした後、僕たちは事務所の中へ入った。
入ると同時に、お姉ちゃんに抱き着かれた。
「コラボ後なのに、来てくれてありがとう!……あ、桜ちゃんも流を連れてきてくれてありがとね!」
「はい!やっぱり流君可愛いですね!」
「そうでしょ!可愛いよね流君。」
お姉ちゃんと桜さんはいくつか言葉を交わした後、こっちを見てきた。そして、僕は一番言いたかったことを言う。
「は、離れて……。それより、奥の
「あぁー。心ちゃんの等身大パネル可愛いよねー。心ちゃんが人気急上昇中だから、急いでパネル作ったんだ。」
「へー。そうなんだ、ってなるか!なんで一番目立つところにあるの!!やめて……恥ずかしい!」
「まぁまぁ。ところで、今回呼んだ理由を説明しまーす!いよいよ……心ちゃんが3Dになります!その、3Dがちゃんと動くかどうか確認をしてほしいの!」
え?まじで?
「おぉー!よかったね!」
本当に3Dに?あの大物Vtubeのの?あれ!?
「やったーーー!」
「よし!じゃあ、この細かい機械をつけて!それで動いてみて!」
そして、お姉ちゃんに細かい何かを渡された。3分ほどかけてようやくつけ終わると、お姉ちゃんはパソコンをいじっていた。
「流君。動いて!」
そう指示されたので片手をあげてみる。すると、心ちゃんが出てきて同じように片手をあげた。
「すごーい。仕組みどうなってるの?僕が動いてるー!」
「仕組みはね―――」
そして調節に時間がかかりそうだったので、桜さんにはお礼を言い、帰ってもらった。
「よし!終わったよ!お疲れ様。」
そこから1時間。色々と動いて疲れたな……。
「ありがとう。……そういえば、青空心を描いてくれた絵師さんって誰なの?」
ふと疑問が頭に浮かんだ。
「あ、それはね……」
意地悪な顔をしてお姉ちゃんが言いかけた。すると、
「凛。調整ありがとう。助かったよー。」
といつも聞いている声が聞こえた。
「っ!?」
そこにいたのは、いるはずもない、母さんだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます