第15話 いきなりのコラボのお誘い2

ここは、本波涼香さんの家の前。なぜこんな所にいるかというと、時間は昨日にさかのぼる。マネージャーお姉ちゃんに説得され、渋々ここに来たのだ。オフコラボする、って決定した後に言わないでよ。お姉ちゃんにあったら絶対懲らしめてやる。ここまで来たらしょうがない。もう、オフコラボしてやる!

そして僕は、チャイムを鳴らす。その10秒後にこの時代では珍しい人が出てきた。


「お客様ですか。お話は中で……」


……⁉執事⁉何で⁉……あっ。この無駄に大きいお城?だからか。親は資産家なのかなと思ったのを思い出した。


「あ、はい。」


そして応接室?に案内された。


「お嬢様に御用ですか?すぐに、呼んできますね。」


空気を読める人で良かった。執事さんが呼びに行ったのを見送って僕はソファに座る。


「えっ!?ふかふかだぁ……」


高級そうな触り心地で最高だ。こんなソファに座ったのは初めてだ。思いっきり堪能していると、執事さんが戻ってきた。


「お待たせして申し訳ございません。お嬢様をお呼びしました。」


すると、視界は一瞬で真っ黒になった。


「初めまして!やっと会えた……」


え⁉誰⁉


「えっと……。涼香さんですか?」

「うん。そうだよ!申し遅れてごめんなさい。本波涼香、中身は涼森桜だよ。」


Vtuberの姿と、今僕の目の前にいる桜さんの性格が真反対だ。


「桜さんですか。僕は、青空心。中身は栗空流です。よろしくお願いします。……あの、離れていただけますか?」


桜さんはずっと僕に抱き着いたままだった。


「あ、ごめんね。嫌だった?」


自分よりも年下に見える桜さんに上目遣いで聞かれると、答えるのに戸惑ってしまう。


「……いえ。大丈夫です。」


あ~。ダメだった。あ!本題!


「それよりも……本題に入りませんか?マネージャーお姉ちゃんにオフコラボが決まったと聞いたのですが。」

「あ~。そうだった。流ちゃn…流君が可愛すぎて忘れてた。改めてオフコラボ、よろしくね♪」

「はい。よろしくお願いします。」


そして思わぬ地獄が始まるのだった。

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