第11話 心ちゃん争奪戦……?(前編)

「さぁ、会議を始めるぞ。」


風原さんのその一言で先輩達は静まっ……てない。ざわざわとしたままだ。そう、今日は僕の初コラボ相手を決める会議の日だ。風原さんと、僕は会議室にいるけれど、応募してくれたVtuberの人たちは、顔出しNGだと言っていたので電話的なもので通話する。早速決めようと思っていたのに、


「それじゃあまず何で決めようか、意見のある人いr……はぁ!?」

「ヤッホー!風原社長。ルラルが来たよ~!!」


なぜかルラル先輩がいた。本来ならばここにいてはいけないんじゃないっけ。電話で会議に出席する、と言っていたよね?


「気が変わったから来たんだけど……あ、君ってもしかして、心ちゃん……?」急に名前を呼ばれたので答える。


「はい。青空心の魂をやっている、栗空りゅ……何ですか!?急に」

「だって可愛いんだもん。そりゃあ抱きしめたくなるんだもん。こんなかわいい女の子ほかにいないもん。」

「とにかくやめっ、って女の子?」


間違えたことを言われたので、少しだけ驚いてしまう。でもいつも間違えられるので、慣れ始めている自分が怖い。


「もう、心ちゃん。こんなかわいい子が女の子以外なわけがないでしょー。スリスリ」

「勝手にすりすりしないでください。それに僕男の子ですよ?栗空流です。」

「え……」


水倉 虹:……?

本波 涼香:……

シュークリーム:???

ショコラティエ:!?!?

ララ:……。

リリ:……。

ユミリー:え……?

花崎 霞:っ……

海花 風味:そう、だったの……。

戦国 武将:そうか、そうか。うむ。男の娘か……。いいのう。


あっ、やってしまった。通話中だった。ここにいる全員に知られてしまった。ど、どうしよう……。慌てていたが僕だったが、思ったより反応が違った。


「男の娘、男の娘。ショタ……可愛すぎる……。持って帰りたい。」


水倉 虹:お姉ちゃんが持って帰って、甘やかしてあげるよ~。えへへへへ

本波 涼香:一目見たいなぁ。可愛い流ちゃん。

シュークリーム:とにかく、男の娘。大好きなの~

ショコラティエ:~。わ、悪くないわね。

ララ:男の娘……。

リリ:見たい……。

ユミリー:わ、私も流ちゃんを見たいでしゅ!……恥ずかし。

花崎 霞:いいわねぇ。男の娘

海花 風味:へ~かわい~。

戦国 武将:拙者の兄に、似ておるな。男の娘。


「って僕をちゃん付けで呼ばないでください!!男ですから!!」

「うんうん。流ちゃんは男の娘ですからねぇー。」

「僕の話聞いてますか!?」

「なぁ。俺のことを忘れてないか……?」


そうして風原社長のことを忘れていたりしてまったく会議は進まないのであった。

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