お前が俺を殺した
@1610639
第1話
目を開けると綺麗なステンドグラスが見える。ここは教会のようだ。俺は教会内の1番前の椅子に座っていた。なぜ、ここにいるか分からないがそれよりも不思議なのは目の前に白く光った人間が浮いていることだ。そいつは大きな白い翼を持っていて、僕の目を見て言った。
「前世はお疲れ様でした。散々な死に目でしたね。」
「……」
「流石にまだ、状況を理解できてないよね。
じゃあとりあえず簡単に説明するね。」
そう言って自らを天使と名乗る謎の生物は現在を俺の状況を説明し始めた。
「君、半田塔矢26歳は西暦2022年9月5日21時45分、路地裏にて何者かにナイフで刺され死亡しました。犯人は見つかっておらず、このまま犯人不明で未解決事件で処理される予定です。でも事件を迷宮入りにしてしまったら殺された人が可哀想なので、我々天使は貴方達被害者に救済措置を与えることにしました。それは…」
ここまで話して天使は言葉の意味がほぼ理解できていないことを分かったのか話を止めた。
俺は殺された?迷宮入り?救済措置?何言ってるんだ?ここどこだ?
ふと立ち上がろうとしたが足に力が入らない。
「まだ体は動かないよ。とりあえず最後まで話を聞いてくれない?パニックになるのはそこからにしてね」
声も出せないため、天使の話を聞くしかなかった。
天使は続きを話し始めた。
「貴方達への救済措置として、仮の肉体を与え我々が与えたミッションを遂行し、クリアすれば人生やり直しの権利が与えられます。そしてそのミッションとは『貴方を殺した犯人を特定して殺す』ことです。期限は2023年9月5日21時45分まで。だからまぁちょうど一年ってことかな。」
そう天使が言い終えたところで、急に身体が動いた。自分の両腕に目を下ろした。デジタル式の腕時計がついており、そこには[2022年9月5日21時50分]となっていた。
お前が俺を殺した @1610639
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。お前が俺を殺したの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます