〇霊的現象1

 皆さま、霊感はお持ちですか?

 幽霊、怪奇現象、体験した事ありますか?


 何故、人は長い歴史の中で霊的な現象を論じ、ホラーというジャンルが存在しているのか。

 普段の生活に溶け込み、多くの方に認知される存在である理由は、勘違いや気のせいといった“心のゆらぎ”に現れるものではなく、それが確かに存在するからではないでしょうか。


 そんなバカな! 俺は自分で見たモノしか信じないぜ!

 と仰る気持ちはよく分かります。


 でも「盲点」はどうでしょう。


    ●          ★


 左目を閉じて、右目だけで上の黒丸を見てください。

 目を画面から近づけたり、遠ざけたりしてください。

 星が見えなくなる場所があるはずです。

 「盲点 見えない理由」で検索してもいいかもしれません。

 視覚には本来、見えない領域があるはずなのに、気付きませんよね。

 脳が補正しているからなのです。


 お分かりでしょう?

 世界は、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚などのセンサーから得た「情報」を元にあなたの脳が作り出しているのです。

 赤色も四角も美しい光景も、絶対的な真実を表していないのです。

 見えているモノは絶対ではなく、あなたのセンサーの性能の範囲内でしかないのです。

 昔のテレビは白黒で、解像度もお察しでした。

 今じゃ、毛穴まで見えるでしょ?

 カメラの性能が眼球の性能だとすれば、高性能カメラを直接、脳に信号を送れてその情報を脳が処理できたら、メッチャすごい世界が広がるかもしれません。

 現在は、センサーなど使わず、データだけで脳をごまかそうとする研究が盛んです。創作やゲームの世界でもポピュラーになった技術。

 脳を人体という感覚器官から切り離し、脳だけで体感する世界。

 仮想現実、VRというものです。



 まあ、そんな話は置いといて、今は心霊現象の話です。

 

 あなたの目が、他の人に見えない何らかの波長を捉えるとしたら。

 あなたの耳が、他の人に聞こえない領域の波長を捉えるとしたら。

 この世界にはたくさんの“波”に溢れていて、でもFMラジオではAMは受信できないように、あなたの感覚器では捉えられない波長があるならば?


 お化けや、妖怪、幻想生物や魑魅魍魎の類は、見えないだけでその辺に普通に存在していて、我々のセンサーでは、見えたり見えなかったり。

 そして、たまにセンサーに捉えることができた何らかを、人は不思議な体験と認識する。

 これが「枯れ尾花」だと思うのです。

 

 ・心霊現象の類は、普通に存在している。

 ・我々の感覚器では完全に捉えることができない。

 と、私は思っております。


 ただねぇ、人は科学を盲信して、証明できない事は認知してやんないもんね! という偉い方がいっぱいいます。

 なので、こういった考えは「トンデモ解釈」になってしまうんですが、それでも別にかまいません。

 私の考えを誰かの常識にすり替えるつもりは毛頭ございませんので。


 さて、正直な話、私は幽霊とか苦手です。

 ホラー小説もできれば読みたくないくらいです。

 でもミステリと絡まってたり、話題作だったりしたら読んじゃいます。

 その後メッチャぶるぶる震えて眠れない夜を過ごします。


 本当は「幽霊なんかいるもんか! ばーかばーか!」と幼児退行現象を発現してもおかしくないほど怖がりです。

 にも関わらず、心霊現象を認めざるを得ない理由は、単純な話、そういった経験が豊富だからです。

 

「事実は小説より奇なり」ということで、少しずつ書いていきたいと思います。


 ああ、一つだけ自論を。

 幽霊話をしていると幽霊が近付くってやつ、知ってます?

 ホラー小説や心霊体験談を読んでいるとなんだか妙な気配を感じることありません?

 あれは、自分の感覚器が、それらの波長を捉えやすくなっているのです。

 優れたホラー作品は、人の想像力を媒介として、本物を集めるのです。


 ご注意を。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る