第13話 心を込めて詫びろ
俺は勝ち組キングの方へ一歩前に出た。
ようやく、ようやくだな……貴様を勝ち組キングの座から引きずり下ろす時が来た!。
「お前は何故自分が土下座を要求されているのか、まだ分かっていないようだな?」
「当たり前だ!なんでいきなり土下座なんだよ、意味が分からないにも程が─」
「勝ち組キング、貴様がビーチに出歩く。たったそれだけの事でそのビーチにいる何人もの女性を虜にしている、違うか?」
「え?そっそれはまあ夏に仲良くなる女性は、確かに多い事は認めるけど」
俺は勝ち組キングを引っぱたいた。
ムカツイタ、ムシャクシャしてやった、後悔は一切ないね。くたばれイケメンクソヤロー。
「なっなにをする貴様!?」
「お前がそうやって、ビーチでの数少ない出会いの奇跡を奪っていった!その結果女性の巡り会わず………涙した男がどれだけいるか知っているのか?」
「いっいや、そんなのは女性に決める権利がある話だから………」
「勝ち組キング、貴様がこれまで踏み
「え?ぇええ~~~~っ!?」
俺は両目をカッ!と見開いて怒鳴った。
「謝れ!おおわだーーーーーーっ!」
今は懐かしきあの半沢直樹第一シリーズの最後の名場面だ、あれを彷彿とさせるドラマがここにはあった。
俺が半沢ね、このクソイケメンがおおわだ常務だ。この腐れ外道め、地獄に堕ちるがいいわ!。
俺は魔王パワーを発動して勝ち組キングに無理矢理土下座をさせた、勝ち組キングは勝手に動く身体をなんとか耐えようと本家ばりの唸り声をあげて抵抗したが無駄だったな。
そしてヤツの地面に額を擦りつける土下座が完成したのだ。アクセントとして俺はヤツの後頭部をムギュッと右足の裏で踏んでやったよ。
「よしっ良いだろう!そこまで頭を低くして頼むのなら答えてやろうじゃないか!ハッハァア!」
「……フッ流石はゼオンだな」
「どこが?なああの腐れ外道オヤジのどこに流石とかいう言葉がつけられる部分があるだよ?」
カレナめ、外野がピーピーうるさいんだよ。
その後のサハギン共をどうするかは簡単だ、何しろ召喚してるのが俺だからな、ヤツらを前にして勝ち組キング達の視界を黒い闇的なものである覆う魔王パワーを発動。
そしてサハギン達の召喚を解除すればお終いである。事はつつがなく終わった。
その後はどうなるか?勝ち組キングにも雇われた冒険者達にもどうにも出来なかったサハギンをソロで打ち倒した英雄。
つまり俺がビーチに帰還した事を拍手でビーチの美女達が迎えると言う結果になるのだ!。
夏は、最後の最後でブサメン魔王に味方した、これからはブサメンこそがビーチを支配するのだ!。
俺は内心で満面に笑みだ、マッチポンプ大成功である。
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