第12話 暗躍魔王
キャンプ場から離れた
「勝ち組キングは複数の冒険者パーティーを雇い入れ我々を倒そうとしています」
「分かった、ならば俺の魔王の力でお前達を強化する。そうすれば冒険者など何十人束になって掛かってきてもお前達に敵うことはないだろう」
俺は魔王パワーで首にかけるネックレスを創造した。赤い宝石がギラリと光る禍々しいネックレスである。
「なっなんと言う魔力を秘めた宝具!」
「これを人数分用意する。その力で冒険者達を蹴散らし……ビーチのバカップル共に最高の夏のに思い出をプレゼントするのだ!」
「ははぁっ!」
サハギンリーダーに強化アイテムのネックレスを渡して見送る、クククッ全てはブサメンが苦しむことなき世の中にするため。
夏を謳歌するゴミ共に絶望を、我ら日影に住まう者達に希望を。全てはブサメンフォースの意志のままに……。
俺はキャンプ場に戻り仕事をしながら事の経過を、観察した。
パワーアップしたサハギン達を冒険者が止める事は出来なかった。
ここに顔を出す勝ち組キングが日に日に痩せこけていく様を見ながら俺は内心のほくそ笑んだ。
何故こうも勝ち組キングが俺達のいるキャンプ場に顔を出すのか、恐らくだが俺達チームブサメン魔王の力を借りたいのが本音なのだ。
しかしプライドが頭を下げる事を許さないのだろう、分かるよ、そう言うプライドを大事にする人種ってどんな世界にも結構いるからな。
実に無様で愚かしい、俺はご飯を美味しくいただいております。
そして夏のに後半戦になった頃、遂に勝ち組キングが折れた。
「たったのむ!あのサハギン達をなんとかするのに力を貸してくれないか!?金で雇った冒険者はみんなサハギン達に敵わず逃げ出してしまったんだ、どうか力を貸してくれ!」
そう言って俺とカレナとグリフさんを前にして深々と頭を下げる勝ち組キング。
思いのほか持った方か?まあいい。
俺は腰を曲げて頭を下げる勝ち組キングに向かって言った。
「頭が高い………とは思わないのか?」
「……………え?いやっだからこうやって頭を下げて」
「俺に物を頼む時の頭の位置はな、額に地面をつけながらお願いするんだよ」
マッチポンプ、もちろん分かっていてやっているので俺は全力でマッチポンプを利用する!。
俺は勝ち組キングに土下座を要求した。
土下座だよ、土下座土下座土下座ーーーーー!。
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